今日で千秋楽。
3/25 14:00
3/25 19:00
3/26 19:00
3/27 13:00
3/27 17:00
そして今日3/28 17:00……全8公演中6公演を観ることになります。
感想を書きたいと思いながら気づけばもう千秋楽。
公演期間が短く時間が無かったということもあり、ただひたすらエビータの生きざまに巻き込まれて過ごした5日間でした。
最初はその壮絶な33年間の人生に圧倒され、神経が麻痺したようになりました。
愛と献身に満ちた活動に感嘆し。
次にその形振り構わぬ独裁ぶりに嫌悪を感じ。
さらに、自身の体を省みず弱者に尽くす姿には、感動を通りすぎて違和感すら覚えました。
毎日2時間しか寝ないで食事もまともに取らず、貧しい人や病人を抱きしめ、労働者たちと語り合い……
病の治療も断って、働いて働いて働いて……33年という短い生涯を駆け抜けた女性。
彼女をそこまで突き動かした原動力は何だったのだろう?
幼い頃の貧しさ?
私生児と蔑まれた屈辱?
プライド?
よくわからない。
だって、それらが理由なら女優として地位を築いた時点で、あるいはペロンと結婚した時点で、ファーストレディになった時点で満足するのではないのか。
私はわからないまま観続けていました。
『ペロンとデスカミサドスとエビータの三角関係』
という台詞に、ふと思いました。
どういうこと?
つまり、ペロンはデスカミサドス(労働階級の国民たち)を愛し、デスカミサドスはエビータを愛した。
……とすれば、エビータが愛したのはペロン?
エビータはただ、ペロン……いや、フアンという男を愛し、彼に愛されたいと願っただけなのかもしれない。
エヴァとして。
愛人だった母親、母親を妾の立場に置いた父親……そんな環境に育ったエヴァ。
自分たち夫婦はそうではないと信じ、ペロンにふさわしい女性になりたいと欲した。
過去を消し、ファーストレディとして認められたいと努力したのも、愛する男に愛されたいから……愛され続けたかったから。
ペロンを神のように別次元に奉ったのも、本当の彼は自分だけが独占したかったからなのかもしれない。
それが、皮肉にもペロンにすら「生身の女ではなく聖女」として扱われる結果になり、国民の愛が自分に向けられることで彼の嫉妬を受ける結果になったとしても、もうエヴァには「エビータでいる」以外に彼との絆を繋ぐことが出来なくなっていた……
「死ぬまでエビータを演じ続ける」ことが、彼への愛だった。
だから死んだ後で問いかける。
「ねぇ兄さん、私がやったことはアルゼンチンを幸せにしたかしら?」
ペロンへの愛ゆえにやってきたことは、国民のためになったのか、と。
なんて切ないのだろう……
もちろんこれは私の解釈です。
石丸さんが書かれた脚本自体も想像の域を出ない部分があるでしょうし、その脚本を元にさらに私が勝手に解釈したこと。
本当のことは天国にいるエヴァしかわからないことでしょう。
人間が生きていく理由が「愛」だけなんて思いません。
エビータの行動の理由には、最初に想像した「貧しさへの嫌悪」「屈辱に対する反骨」「高いプライド」もあったはず。
でも、少なくとも今回の作品の中のエビータは、ただペロンへの運命的な愛に生きた女性だと私は感じました。
そして、涙が止まらなくなりました。
ようやく自分の中で咀嚼できたかなと思えた時点で千秋楽。
夏希さんも今井さんもこなれてきたなぁと感じた時点で千秋楽。
短い公演期間だから仕方ないけれど。
あと1回を噛み締めて観たいと思います。
3/25 14:00
3/25 19:00
3/26 19:00
3/27 13:00
3/27 17:00
そして今日3/28 17:00……全8公演中6公演を観ることになります。
感想を書きたいと思いながら気づけばもう千秋楽。
公演期間が短く時間が無かったということもあり、ただひたすらエビータの生きざまに巻き込まれて過ごした5日間でした。
最初はその壮絶な33年間の人生に圧倒され、神経が麻痺したようになりました。
愛と献身に満ちた活動に感嘆し。
次にその形振り構わぬ独裁ぶりに嫌悪を感じ。
さらに、自身の体を省みず弱者に尽くす姿には、感動を通りすぎて違和感すら覚えました。
毎日2時間しか寝ないで食事もまともに取らず、貧しい人や病人を抱きしめ、労働者たちと語り合い……
病の治療も断って、働いて働いて働いて……33年という短い生涯を駆け抜けた女性。
彼女をそこまで突き動かした原動力は何だったのだろう?
幼い頃の貧しさ?
私生児と蔑まれた屈辱?
プライド?
よくわからない。
だって、それらが理由なら女優として地位を築いた時点で、あるいはペロンと結婚した時点で、ファーストレディになった時点で満足するのではないのか。
私はわからないまま観続けていました。
『ペロンとデスカミサドスとエビータの三角関係』
という台詞に、ふと思いました。
どういうこと?
つまり、ペロンはデスカミサドス(労働階級の国民たち)を愛し、デスカミサドスはエビータを愛した。
……とすれば、エビータが愛したのはペロン?
エビータはただ、ペロン……いや、フアンという男を愛し、彼に愛されたいと願っただけなのかもしれない。
エヴァとして。
愛人だった母親、母親を妾の立場に置いた父親……そんな環境に育ったエヴァ。
自分たち夫婦はそうではないと信じ、ペロンにふさわしい女性になりたいと欲した。
過去を消し、ファーストレディとして認められたいと努力したのも、愛する男に愛されたいから……愛され続けたかったから。
ペロンを神のように別次元に奉ったのも、本当の彼は自分だけが独占したかったからなのかもしれない。
それが、皮肉にもペロンにすら「生身の女ではなく聖女」として扱われる結果になり、国民の愛が自分に向けられることで彼の嫉妬を受ける結果になったとしても、もうエヴァには「エビータでいる」以外に彼との絆を繋ぐことが出来なくなっていた……
「死ぬまでエビータを演じ続ける」ことが、彼への愛だった。
だから死んだ後で問いかける。
「ねぇ兄さん、私がやったことはアルゼンチンを幸せにしたかしら?」
ペロンへの愛ゆえにやってきたことは、国民のためになったのか、と。
なんて切ないのだろう……
もちろんこれは私の解釈です。
石丸さんが書かれた脚本自体も想像の域を出ない部分があるでしょうし、その脚本を元にさらに私が勝手に解釈したこと。
本当のことは天国にいるエヴァしかわからないことでしょう。
人間が生きていく理由が「愛」だけなんて思いません。
エビータの行動の理由には、最初に想像した「貧しさへの嫌悪」「屈辱に対する反骨」「高いプライド」もあったはず。
でも、少なくとも今回の作品の中のエビータは、ただペロンへの運命的な愛に生きた女性だと私は感じました。
そして、涙が止まらなくなりました。
ようやく自分の中で咀嚼できたかなと思えた時点で千秋楽。
夏希さんも今井さんもこなれてきたなぁと感じた時点で千秋楽。
短い公演期間だから仕方ないけれど。
あと1回を噛み締めて観たいと思います。