はこべらのひと SCENE 10



幸せって
どこからやってくるのでしょう

幸せって

どうやって、
どこへ行ってしまうのでしょう


真面目な顔で
君が問う


僕は縁側 腰かけて 
ススキが揺れるのをただ眺め 
日毎冷たくなっていく 
このゆるい風に 
置き煙草の煙の行方を 
任せたのです



僕にとって、幸せは 
君が持ってやってきて 
君が何らかの理由でもって 
持ち去ってゆくのです 



そんな答えを飲み込んで 
やっとの思いで、飲み込んで 


君が遠く目を細め 
見つめているその先は

それはそれは美しい 
いつの間にかの夕焼けでした



愛とは
どこからやってくるのでしょう

愛とは
どうやって、
どこへ行ってしまうのでしょう


真面目な顔で 
僕は問う 


そして 
はっとなって君を見ると 
同じく 
はっとしたような顔の 
君と目が合ったのです 



煙草は燃え尽き 
このゆるい風に 
流れる煙も尽き果てた 


形在るもの 
目に見えるものは 
尽き果てた 



僕たちはそれっきり

言葉を交わすことはありませんでした 




人は失くしたものこそ 


出所や行く先を 

知りたがるものです









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知り過ぎた僕らの純情





はこべらのひと SCENE 09




悲しい言葉を聞かないよう

耳を塞ぐ



悲しい言葉を吐かないよう

口を閉ざす







彼は


つめたいひと、と

言われてました










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はこべらのひと SCENE 08


寝入りばな

あなたが僕の

頭を撫でた


二度、撫でた


僕は特別 良い子ではなかったから
どんな理由があるか
分からないけれど

その温かい手を
それは、もう
しっかりと捕まえてしまって

朝まで一緒に
眠りたかった



寝入りばな

あなたが僕の 
頭を撫でた


二度



撫でた






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はこべらのひと SCENE 07



君を脅かすものたちを
ひとまとめにして
やっつけよう

二人で手を取り合って 

僕はひどく弱いけど 
そういうときは すごいんだ

すべてやっつけたら 
この長い年月を振り返って
乾杯しよう

君は、 
好きなライ麦パンと 
しぼりたてのオレンジジュースで 
「君」を

僕は、 
好きな野良猫たちと 
陽だまりの午後に 
「僕」を


取り戻すんだ



だから、もう 

大丈夫 


だから、もう

心配いらない




ねえ、 

聞こえてる?









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知り過ぎた僕らの純情



 
はこべらのひと SCENE 06
 
 
どれだけ傷ついたら 
大人と呼ばれるのだろう 
 
わからないまま 
いらない部分を 切り捨てる 
 
 
もしも 


もしも 


あなたが見つけてくれたなら 
 
 
僕は
あなたのためだけに
 
 
生きる
 
 
 
 
 

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知り過ぎた僕らの純情

 
 

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