はこべらのひと SCENE 30



はこべらの子へ 


あなたが初めて歩いた日のことを 

ちゃんと覚えています 


それは私に向かっていたのではなく 

好奇心の先へ 

未だ 
見たこと・触ったことない世界へと 

向かっていました 



大丈夫です 


あなたが不安になり 

振り返ったときに
私はいつも 


ちゃんと


ここにいます










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詩集、はこべらのひとは
これで終了です。

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はこべらのひと SCENE 29



僕らはもうすぐ

出逢うのだろう


その時に 


穴埋め作業を 君に 
求めないように 

材料や道具を 君のポケットから 
探さないように 

水かきを 君に 
決してさせぬように 


そして二人で 
どこへでもゆけるように 


僕は僕の船を 
今のうちにきちんと 
修理しておこうと、思うんだ 


ほら 

僕らはもうすぐ 



出逢うよ 






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はこべらのひと SCENE 28




あの人って、なんだか怖い 

怖いけど 
魅力的 



あの人って 
どんな人? 

あの人は
どう笑うの? 

あの人は
どう怒るの?


あの人も
泣いたりするの?





それは私と 

どう違うの?









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知り過ぎた僕らの純情





はこべらのひと SCENE 27



もう随分と長いこと 
顔を見せていませんね 

僕の一年と 
あなたの一年には 

大きな違いがあるのだろう、と 

ふと思いました 


しとしと降る
こんな雨の日は 

玄関先で乱暴に頭を拭いてくれた 
あのくすぐったい感覚を 
思い出します 



あなたがあなたを 
生きてくれていれば 幸せだ



あなたは相変わらず
そう言うことでしょう


そんなあなただからこそ

僕は


愛おしくて、たまらないのです



愛おしくて 

たまらないのです








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はこべらのひと SCENE 26



子どもの頃の僕は
大人になったらタイムマシンに乗って 
靴ひもが結べずに佇んでいる僕を
助けに行こう、と 
そんな空想を広げていた 

いつか涙も乾いて
眠りについてしまうまで 
僕の宇宙はひたすら僕に
優しかった 


大人になった僕は 
いい親にも いい子供にもなれず 
何者にもなれず 
やはり 佇んでいる 




タイムマシンのない時代だ 


僕には遠い 遠い宇宙だ 


そして、さまよう 


さまよいながら

行けずにごめん、と

繰り返し呟いている












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