こんにちは。
ぶどうさんです。
ご訪問ありがとうございます。
スギ花粉の飛散量が減ってきたようです。
新緑の季節を存分に楽しんでください。
本日小さな変化のお話です。
郵便をとりにいったぶどうさん。
郵便受けを開けると、見慣れない封書が1通入っていた。
手に取ると、外見は違うが、厚さと重みに覚えがある。
時期的に、ああ、と思い当たるフシはある。
なんのことはない。
ぶどうさんのおかあさんがお世話になっている老人ホームからであった。
いつもの封筒とは違うし、書体もちがうが、請求書の文字が見えるので、単に封筒をモデルチェンジしただけのようだ。
これまで毎月だいたい同じ日に来ていた請求書。
それが、郵便の土曜配達中止の影響か、ここ半年ほど遅れ気味だ。
封書がきたら速攻払いたいので、毎月イライラソワソワと待っていたが、今月はすっかり忘れていた。
忘れるって、精神衛生上悪くないかも?と、封書を眺めながらも、今月も遅れているので慌ててお金を振りこんだ。
忙しくても、これは最優先事項である。
母が元気に、安全に暮らせているのは、世話をしてくださっている方々のおかげなのだから、感謝を込めてせめてそれくらいはしないと、と思う。
請求書は、施設の利用料と、病院や薬局、歯医者さんからのものだ。
今どきの老人ホームは、どこでもそうだろうけど、歯科衛生に力を入れているようだ。
前の施設でも定期的に歯医者さんがいらしていたが、今の施設ではより積極的に予防歯科?的なことをしてくれている。
請求書の中に毎月歯医者さんの報告書が入っており、各チェックと短い文章を添えてある。
コロナの状況で移動ができないし、会いに行っても直接会えるわけではないので、近況を知る大事な書類だ。
毎回、ファイルする前に目を通すことにしている。
すると、今回、食事の項目が変化していることに気が付いた。
ソフト食にチェックが入っている。
つい最近電話で施設の人と話をしたとき、常食(普通の食事)ときいた?のに、ソフト食になっているのは間違いではないかと不審におもった。
というのも、歯医者さんの報告書では「うがいができない」と書いてあるのに、施設ではうがいはできるときもあるということであったからだ。
できないこともあるし、調子がいい時はできるとか、そういうことらしい。
歯医者さんの時はきんちょうするのだろうか。
でも食事に関しては、この手の間違いはないはずだ。
それで、前の報告書をもう一度見直したところ、その前の報告書からソフト食に替わっていた。
先月の請求書の到着が1週間も遅れたため、慌てすぎて見落としていたようだ。
嚥下には問題はないようなのだが、普通の食事からやわらかい食事に替わっていた。
ソフト食は、本当のことだったようだ。
少しずつ、体の機能が弱ってきているのだなあと、しんみりとなった。
まだまだ普通の食事をバリバリと自分で食べているのだろうと、そしてこれからも大丈夫と勝手に思っていたぶどうさん。
まったくもって根拠のない過信であった。
今まで見えなかったけれど、この小さな変化が母の老いを実感させた。
いつまで生きていてくれるんだろう。
今、幸せですか。
もうぶどうさんのことは忘れてしまっただろうけど、今度会いに行くね。
その時は手を握れたらいいなあ。
それさえこのご時世無理な望みだ。
施設にいる限り、お葬式のときまで触れ合うことはできないのだろうが、そこは仕方がないのかもしれない。
遠方の親との距離は、物理的なものだけでなく、心理的、社会的なものもあるなあと思うぶどうであった。