家では氷をあまり使わないぶどうさんち。

 

使うメインは、夏、またはお酒を飲むとき。

 

氷は、冷蔵庫についている家庭用自動製氷器で作っている。

 

冷蔵庫を購入してから約11年。

 

なのだが、氷を作るようになったのは3年前から。

 

それまでは使ったことがなかった。

 

理由は、手入れが面倒だから。

 

ぶどうさんは怠け者で、そんなところの手入れまではしたくない。

 

使いたくなかった理由とは、手入れの問題だけなのかというと、そうではない。

 

ずいぶん昔、知り合いから

 

「なんかいつもおなか壊すなあとおもったら、氷を作るためのタンクが汚れてた!」

 

と聞いたことがあった。

 

おなかを壊しい易い夫がいる我が家。

 

多分、同じようになること間違いなし。

 

そういうわけで、絶対に使うまいとおもった。

 

ではどうやって氷を作ったかというと、昔ながらの、製氷皿で。

 

な~んだである。

 

そんなぶどうさんだったが、実家に帰るたび、絶対に手入れしてないだろう製氷器で作った氷の入った飲み物を飲んでいた。

 

おなかを壊したことはない。

 

・・・・夫は知らないけど。

 

そのことに気が付いたので、、たまたま3年前泊りがけで来るお客があったので、初めて氷を作ってみた。

 

それ以来、自宅で氷を作るようになった。

 

もちろんタンクはきれいに洗っている。

 

しかし、先日、とある雑誌に「市販の氷は溶けにくいから飲み物が薄くなりにくい」という記事を見つけ、気になりだした。

 

氷を、買う。買う?買う????

 

自動製氷器があるのに、ただで作れるのに、買う?そんな選択肢、ある?

 

と、いつもなら鼻で笑うところだが、そうはならなかった。

 

なぜなら、3年前のお客に、「え?氷、買わないの?家で作っているの?」と馬鹿にされたからだ。

 

お客には、買った氷で出さなきゃならないの?という疑問が続いていたし、溶けにくい氷というのにも関心がある。

 

ケチなぶどうさん、だけど、好奇心旺盛なぶどうさんでもある。

 

お客は来ないが、その、溶けにくい氷とやらを試してみたくなった。

 

ということで。

 

毎週末いくドラッグストアで、プライベートブランドの氷を買った。

 

1.1キロ入り、170円。

 

意外に高い。でもそれ以上意外だったのが、なんだかカサがある。

 

冷蔵庫の整理をしている割には、常に満杯の、うちの冷凍庫に入るか心配だとつぶやきながら帰った。

 

早速その晩、ぶどうさんはカルピスで、夫は焼酎で「わざわざ買った!」氷を試した。

 

感想はというと。

 

グラスに注いだ液体が透明の氷に映えて美しく、水の変なにおいもなく、かつ本当に溶けにくかった。

 

よって、飲み物がおいしいし、薄くなりにくい。

 

なるほど、たかだか氷に170円は高いと思ったが、これならまあお金を払ってもいいかもしれない。

 

それに、5,6回は余裕で使えそうだ。

 

だとしたら、1回30円くらい。

 

これなら今後も氷を買っていいかもしれない。

 

わりかし良い買い物をしたとほくそえんでいるぶどうさんに、夫は言った。

 

「さっさと使わないと、冷凍庫のにおいが付くよ。」

 

その瞬間ぶどうのケチな目論見は、あっさりと叩き潰されたのであった。