朝からなんだかマドレーヌが食べたくなったぶどうさん。


理由は無いが、なぜだか突然思い立ってしまったのだ。


・・・正直に言うと、全く理由が無いわけでもない。

先週の生協のチラシをチラッとみたとき、「六花亭の大平原」の注文が1年ぶりに来ているのを発見したせいだろう。


六花亭とは、北海道の代表的なお菓子、マルセイバターサンドで有名なお店。

ぶどうさんが大好きなお菓子屋さんの1つだ。


洋菓子屋さんのようだけれど、おいしい和菓子もある。

気になる方は、六花亭へゴー!(ぶどうさん、回し者ではありません。念のため)


大平原は、名前だけじゃわからないが、マドレーヌのことだ。

フランス風の、いまどきの日本で「マドレーヌ」と呼ぶ、弾力のある焼き菓子ではない。

昔なつかし風の、昭和のマドレーヌとでもよぼうか、ふわふわのタイプ。


ただし、昔風とちょっと違うのは、厚みがあって目が詰まった感じである。

ぱさぱさではないが、しっとり感もそれほど感じない。


なんだかちょっと違う。


これがぶどうさんが大平原に抱いた感想だった。

たしかに普通においしいけれど、ぶどうさんの思う「昭和のマドレーヌ」ではない。


そういうわけで、マルセイバターサンドラブなぶどうさんとしては「六花亭の注文がある!」というだけで喜ぶのだが、今回はやめておこうと珍しく注文をしなかった。

それを心の片隅で後悔していたのかもしれない。


で、以下振り出しに戻り・・・・・


「マドレーヌが食べたい!」


ほんのりバター臭い、ふわふわのもので、しっとりしていて。できればちょっぴり厚みのある奴がいいなどと、朝の家事をしながら妄想し続けたのである。



しかし、困ったことがある。


「昭和のマドレーヌ」のレシピがわからない。

最近のレシピはほとんどがへその出るタイプで、泡立てタイプで平べったいマドレーヌ型を使うものが殆ど無い。


フランス人からすれば日本のマドレーヌはまがい物だろうから現状を喜んでいるかもしれないが、昭和の女ぶどうとしては、日本のマドレーヌだって捨てたもんではないと思う。


あいにく古いレシピ本は押入れの中だし、古いレシピ本のお菓子が今のぶどうさんの口にあうかどうかは怪しい限りだ。


舌は記憶で出来ているけれど、日々今の味に馴れ親しんでもいるので、いくら昔風のものが食べたいからといっても古いレシピそのままでよいわけでもなかろう。


散々本を引っ張り出したが納得はできず、一番近いかも?と思われるレシピ本を探し出し焼くことにした。


焼いた結果。

思い描いていたものとはかなり違うマドレーヌが出来上がった。

見た目も食感も、味も、微妙どころか全然違う代物が出来上がった。


形と色だけが昔なつかし昭和のマドレーヌ。

しかも膨れてしぼんで薄っぺらくなった、予想外の数のマドレーヌ。


くーーー(T▽T;)


反省点をあれこれと考えながら一気食いをし、配合のバランスをさぐるべくWEBでレシピ検索をしてみたところ。


でるわでるわ。


皆さん、昭和のマドレーヌがお好きなのか、結構沢山ヒットしてくる。

ベストの配合は作ってみないとわからないが、人それぞれ理想としている昭和のマドレーヌがあるのか、違いがあって面白い。


なーんだ、本じゃなくてまずは検索をかけてみればよかった。

便利な世の中になったものである。


便利な世の中にはなったけれど、自分好みを見つけるにはやはり自らの手足を動かさないとわからない。

他人のレシピをそのままパクリでいい場合もあるが、先入観というか思い入れのあるものは大抵それでは満足できないものである。

それが作る喜びであり、人生の面白みであり、楽しみなのだろう。


ぶどうさんが近づけたい味はどういうので、今度はどんなのをつくろうか。

できればカステラ風の、しっとりとして、ちょっだけとしっかりとした生地の、バター臭いマドレーヌを、深めの型で作ってみよう。


やってみなきゃわからないこともやれば何がしか得られるし、失敗でさえも次に繋がる大事な足がかりだ。


今回の失敗も無駄じゃない。無駄なのはその後につく肉である。



さあ次はいつ作ろうか。



・・・できれば、体重と相談しながらにした方がいいんじゃないかと、どこかでいらぬ声が聞こえてくるのをスルーするぶどうであった。