雪雲が広がる、比較的暖かい朝。


今日も元気に洗濯物を干すぶどうさんの耳になにやら怪しげな音が聞こえてきた。


グエグエエ・・・・・


このえげつない(失礼な!)声は、もしかして?!

慌てて窓辺に向かって走り出し、網戸をババンとあけて開けた視界っその先に、みえたもの。


それは、一直線に飛ぶ白鳥の群れ。


寒さが本格化し始めて、白鳥が飛来してきたのだ。

白鳥の声がしてから空を見上げるまでに時間差があったから、編隊を組んできた第二陣の姿を見たことになるのだろうが、これだけの数の白鳥の飛ぶ姿を間近に見ることが出来るなんて、なんとラッキーなのだろう。


畑や田んぼで数羽でえさをついばむ姿はあちこちでみられるが、多数で移動風景を見たことが無かったので、感激ひとしお。


変な声が聞こえたら(失礼な!)空を見上げることにしていたが、白鳥の声を聞き飛ぶ姿を見ることが出来るなんて北国ならではだ。


鳥インフルエンザ騒ぎの影響もあって、白鳥への餌やりは行われなくなった。

人間が野生の動物を餌付けするということはあまり好ましいことではないので、いろんな意見はあろうがぶどうさんはこれでよかったと思う。


猿やイノシシ、熊や鹿のように生態系が狂い餌に困って人間の住む領域に進出(といっても人間が進出したのだけど)し、作物や森林を荒らす行為により共存が難しくなったというような問題は、白鳥の場合は起きないだろうし。


自然にはあまり余計な手出しはしない、互いに距離を保つということがバランスを保つために大事な心構えなのだろう。


姿の美しい白鳥は、飛ぶ姿も美しい。


ただ・・・鳥を絞めえたような声はどうにかならんかねえ。

ほんとかどうか知らないが、人間の場合美人は声がイマイチ・・というけれど、それって鳥にも当てはまるんだろうか。


まさか、ねえ。