雲が広がる土曜日のお昼前。


冬が近づく北国では、11月は最後の遠出シーズン。

けれど、長距離を車で移動したい気分でもない。


そこで、近くの産直のはしごをすることにした。

お目当ては、そうあれあれ。

北国といえば、もうこれしかないでしょ。


ぶどうさんの大好きなりんご!をゲットしに!


りんごといっても、まだ11月はじめ。

フジや王林と言った、りんごの代表品種はまだでていない。


現在はジョナゴールドや紅玉、北斗、シナノゴールドなどが主流。


大きくて立派なものは産直でも当然高いし、それならスーパーで買っても変らない。

わざわざ行くのだから、お手ごろ価格で大量に!と、行く前から買う気満々、ぶどうさんは鼻息が荒い。


そうはいっても、ぶどうさんの住む地域はそれほどりんごで有名ではない。

一応りんごの産地はあるのだけど、さほど有名ではなく、そうなると当然味も微妙。

いっそのこと有名産地まで車をかっ飛ばしたほうが、おいしくて安いりんごに当たる可能性はあるのだけれど、あまりに遠いのでその気力は無い。


そこの所は妥協して好みの品種狙いで、数や量を重視することにした。


なにしろぶどうさん、りんごが大好きなのでね。

夫に内緒で、一人でこっそり丸一個りんごをかじりたいのだよ。

数が多ければ食べちゃったことがばれないじゃないか。


お野菜も物色しつつ果物売り場を丹念に見て周り、午前中2時間ほどで3つの産直を回った。

けれど期待するほど品数はなく、ちょっぴりがっかりした。


まだ早かったのかなあ。


がっかりしつつもせっせとりんごを籠に放り込み、ずっしりと重い買い物袋を提げてつぎつぎに車のトランクに納めて帰路についた。


大小さまざまなりんごの入った袋を玄関に並べ、ふと思い立って重さを量ってみると。


総重量9キロ。


ついでにレシートを確認したところ、りんごに払ったお金1800円。


つまり1キロ200円。


これが高いか安いかは、実はよくわからない。

いつもシーズン中家庭用りんごを5キロ1000円前後で買っていたから、それと比べて同じ位ってことだけがわかった。


時間使ってガソリン使って、同じかあ・・・・・


なんだか釈然とはしなかったが、ついでにいろんな買い物もできたし、何より楽しかったからよしとするか。


実を言うと。途中でおなかが減ってランチを食べたっけ。

そのとき支払ったランチ代もそういえば二人分1800円。


それを考え合わせたら、りんごにかかったお値段は3600円?!

それなら近くで高いりんごを買ったほうがよかったのかもしれないと、今頃になってようやく気がついたぶどうであった。