夏祭りに出かけたぶどうさん。


けちなぶどうさんは、屋台で食べ物は買わない。

だって高いんだもの。


そのくせ屋台を見るのは大好き、飴や焼きそばお好み焼き、チョコバナナにコーン入りアイス。

土地土地で出る屋台は違っており、時代によっても流行り廃りがあるようで見ているだけで楽しい。


屋台めがけて買い物に来る子供たちや食べ物片手に行く人の楽しげな表情はお祭り気分を盛り上げてくれる。


ぶどうさん、財布の紐は固いが、眺めて存分に楽しんでいる。


そんなお祭りで、びっくり仰天な光景をみた。


それはお好みやさんの屋台の裏側。

おもむろに屋台のご主人が箱から丸ごとキャベツをとりだし、さかさまに台の上に置いた。


するとキャベツが動きながら瞬く間にどんどん小さくなり、下におかれた受け皿のコンテナにはどんどんキャベツの千切りが入っていった。


本当に1個のキャベツがあっという間に全部千切りに。

家庭用のスライサーを想像した方、そんなものではない。

あえて言えば業務用かき氷器みたいなやつ?


お好み焼きやでは大量のキャベツが必要だ。

屋台ゆえ厨房と同じような作業はできず人手も限られる。

それを支えていたのは、屋外でもつかえるキャベツ千切り器だった。


それを見て感心する一方。

なんだか微妙な感じもした。


屋台は水道設備がない。

あっても汲み水が多い。

限られた水を使って営業するためには、知恵と工夫が必要だ。


工夫のひとつが前もって下ごしらえをしてくることだろう。

でもなあ、キャベツ。

箱から出たって事は、多分洗ってないよね。

外葉もついてたのをそのまま千切りにしてたし。


外食産業や家庭でも丸ごとキャベツを切るときは洗わない人がいるらしい。

でもぶどうさんは一枚一枚洗うけどね。


なぜなら、キャベツって農薬使っているものが殆どだし、虫や虫の卵はあるし、きれいに見えて中が傷んでいることがよくあるから。


とくに虫と中の傷み。


まあお好み焼きなら焼いて食べるんだし、虫が入っていても虫の卵があっても蒸し焼きにされるから問題ないんだろうけど。

中の傷みはどうなるんだろう・・・?


多分屋台だけじゃなくて外食するところでも、一枚一枚あらってなんかいないだろうな。

丸ごと切る方が機械にかけやすいし、手間を惜しんでそのまま切っているところがあるのだろうな。


そう思うと外食って、お金払って時間を買っているという認識だったけど、食の安全と信用もそこに預けているってことになるのかもしれない。


外食や買った弁当は、全部食べるぶどうさん。

付け合せの野菜も、全部。

それっていいのかなあ。特に生野菜。


それとも疑うよりは、ちゃんとしたお店を選ぼうよってことなんだろうか。


キャベツの一件で、外食ってどこまで信用していいのか、許容できるのか考え直したぶどうさん。

自分の体に責任を持つためにはこれまでのように安さや見た目で選ばず、そろそろ外食の質を考えなきゃいけない時期になったのかもしれない。


面倒だから手っ取り早く安いところで外食という図式をやめ、信用ある店でたまの楽しみに食事を頂くというスタイルに変更するには、日頃からきちんと食事を用意する習慣が大切なのだろう。


手抜きはダメよ、手抜きは。(心の声)


はい、がんばります。