東京でなにがしかを確認しようと決めたぶどうさん。
おのぼり列車に乗り込み、一路東京駅を目指した。
東京に着くまでに、着いてから、そして東京を後にするまでの、家をでてから40時間ほどの束の間。
何かを感じ何かを見つけるなんて期待はなかった。
しかしいい悪いは別にして予想を超えた、思わぬ出来事に遭遇し深く考えさせられたのである。
人間の成長のためには、たまに外界へと飛び出すことが必要、ということだろうか。
その考えさせられる出来事とは、人、サービス、お金に絡んだもの。
それらが東京という場所に関係するのか、それとも人や団体に起因するものなのか、特別な状況によるのか。
後で考えれば、いろいろ思うことはある。
そして一概にいいとか悪いとか言えないことにも気づかされた。
たとえぶどうさんがその「良し悪し」の判断や批判をしたところで、当人たちの背景や状況が違ったり抱える問題によって事情は違うだろうから、何の意味もないことにも気がついた。
問題があれば当人たちが解決するしかないのだろうし、とやかくいう筋合いじゃないのだろう。
ぶどうさん、旅費を払ってその分だけこの旅で学んだような気がした。
激安といっても将来に繋がるわけじゃない旅費は痛かったが、お金は学びのために使うもの、なのかもしれないとやっと判った気がした。
つづく