台風の影響か、7月なのに冷え込む日々に震え上がるぶどうさん。


寒くて眠れず、とうとう腰痛まで出てきた。

これはまずい。


腰痛は最初が肝心、これくらい平気~と放置しているととんでもない目に遭う。


ぶどうさんの場合冷えが極端に腰に来るため、まずは防寒することにした。

折角冬物をしまいこんだばかりで、何度も着る予定のないスパッツやチュニック、長袖シャツを出すのは嫌ではあったが、ちゃんと着ないと冷えは収まらない。


渋々箪笥から引っ張り出し、靴下まで履いて一日の活動を始めた。


活動中はいいのだが、いざパソコンの前に座り込むと、動かないので寒く感じる。

コーヒーを飲むと気分はリラックスするものの、かえって冷えるので寒さ倍増。


どうしようもなく冷えるので、お昼ご飯は弁当の残りを食べるのをやめることにした。

弁当の残りはいつも冷蔵庫に保管されていて、考えるだけで寒いのだ。

おまけに冷ご飯好きのぶどうさんのこと、朝に炊いたご飯を温めて食べたくない(変?)

弁当の、あの冷えたご飯がたまらなく好きなので、あっためるのはご法度ね。


なにかないかと納戸部屋に足を向けてみたところ、「急いで食べなきゃコーナー」にカップ入りのカレーヌードルを発見。


このカレーヌードル、夫が会社から持ち帰ったもの。

そういうと、夫が買って、若しくは会社から配給されたようだけど、実際は違う。


3月の地震のあといつもは行かないスーパーにまで買出しに行った折、なあんにもないほぼ空っぽのカップめん売り場に売れ残っていた代物で、もともとはぶどうさんが食べるために購入したもの。


有名メーカーの、代表商品のようなメジャーなものではなく、某メーカーの3番手くらい?にある全然代表商品じゃなさそうな、というよりはじめてみたようなそんな紙製のカップめん。


その当時まだまだ寒かった北国。ガスや灯油、電気が乏しく不安な日々。

カップ麺等どこも品切れでめぐり合ったこと自体めずらしかったのと、寒くておなかが減っていたこと、カレーのカップめんだったらまずいこともないだろうという安直な考えで、1つだけ購入した。


いくつも購入するのは買占めになるだろうし、買いだめは社会問題になっていた当時。

すぐに食べるから問題なし、といい訳しぶどうさんのおなかにすぐに入れるはずだった。


しかし、実際はあれやこれやで食べることができず、ある日夫が非常食にするからと、会社に持っていってしまった。

代わりに賞味期限切れのカップめんを置いて。


すごく楽しみにしていたぶどうさん、ちょっと恨めしい気持ちにはなったが、非常食として任務を全うするのなら本望ということで、気持ちよく送り出した。


が。


案の定夫はまたしてもカップめんを食べず会社の机に放置。

賞味期限がとっくに切れてから、もう食べないよと持ち帰った。


賞味期限、6月18日。


1ヶ月近く過ぎているやん!


そこですぐさま食べなければならなかったのだろうが、たった一個のカップ麺。

二人でいるときには食べられない。


しばらく納戸部屋で暮らし、明日をも知れぬ思いでとっくに賞味期限過ぎて過ごしているカップ麺には悪いが、平日の昼はお弁当。

ぶどうさんも弁当の残りとおやつを食べるのに忙しく、カップ麺になぞ構ってはいられない。


とうに1ヶ月過ぎてしまった。


そして今日。

台風のせいか、北風のせいか。

日本全国寒いこの日、やっとぶどうさんのおなかに収まったのである。


久しぶりのカレーヌードル。

あったかくてなかなかいける。

心も体もほっこり。


手作りの弁当は体にいいけど、寒いときにあったかい汁物で体を温めるのは悪くない。たとえカップ麺でも。


そしてふと思った。

地震当初買いあさられたカップ麺、その後どうなったのだろう。

もうとっくに賞味期限は切れているはず。

ちゃんと食べられて、また非常時のために買い換えられたのだろうか。


地震から4ヶ月たった今、何事もなかったように商品がならぶスーパーで、カップ麺も乾電池もカセットコンロ用のボンベも手に入るようになった。


非常時のあり方や、普段の備えを問われる出来事だったのに、今はどうなったのだろう。


カレーヌードルであったまった体で、これを買った当時の緊張した生活をふと思い出すぶどうであった。