借家暮らしが長いぶどうさん。

夫はサラリーマン、転勤族である。


そろそろ落ち着いた場所をみつけ家を持ちたいと、転勤して行く先々で土地を探し続けている。

もう40過ぎ、ゆっくりと根っこをはれる場所で暮らしたいのだ。


けれど、その前に問題がある。

どこに住むのか、どこに長く住めるのか、全くきまっていない。


夫はまだ四十路の働き盛り、まだまだ転勤が続く。

その転勤先は、縁もゆかりもないところばかり。


夫の職場には、転勤先の土地の、全くのよそ者ながら家を購入するという決断をする人もいる。

そういう人は大抵子供が複数いて、もし偏狭の土地ならば単身赴任を決め込んでいるようだ。


しかしぶどうさんちの場合子のない夫婦ゆえ、妙なところで家を購入しても単身赴任など論外、その先困ることは自明であるため決断することはできなかった。


今いるところも、決して長く住もうと思えるところじゃない。

あまりに自分達の人生像や人生設計とはかけ離れた土地であり、ここに長くは住めないと確信するに至ったからだ。


どこでも住めば都かと思いきや、恐らく決して選ばない土地にお客さんとして呼ばれたとしか考えようのない展開に、先行きの不透明さばかりが心を占める。


かといって、この先行くところも永住の土地じゃないとなれば、ずーっと定年まで借家で暮らしそれから家を購入するしかない。


そうなると職場の場所に囚われず、どこでも自由に住めるという利点はあるが、そうするとローンが組めないし、定年後になってから新しいコミュニティに参加するのであれば、相当の苦労が待っているだろう。


どこかで踏ん切りをつけるしかないのかもしれない。


いつの時点で家を買うかという点で、もうつまずいているぶどうさんなのだが、もうひとつ、どうしてもきまらないことがある。


それは、マンションと戸建て、どっちにするかということ。


金銭面、利便性、自由度、安全性、いろいろ考え合わせてどっちにしたらいいのか考えれば考えるほどわからなくなる。


さて、どうしたものか。