尖閣漁船衝突映像流出事件で新たな展開があった。
神戸の海上保安庁の職員が個人的に行ったというかどで逮捕(訂正事情聴取)されたことにつづき、今度は海上保安庁長官の更迭問題が浮上してきた。
確かに、長官は職員の上に立つもの、管理に関しては責任を負う必要がある。
しかし。
映像を流出した、ということが真に犯罪であるのかどうかはまだ決定してない。
なぜなら、本日ぼやきくっくりさんがアップされているアンカーの起こしを読めば明らかなように、もともとは映像が公開されることになっていたのに政府が隠して船長を釈放したことからおかしくなったのである。
また組織がたとえ極秘扱いをしていたとしても、それは勝手に組織が判断したことであり、無効だという判決が過去に最高裁で出ているのをそのまま持ってくるなら、隠すことで国益を損なうようような今回の隠蔽は、全く無意味どころか政府の犯罪とも言える。
国民の知る権利を全く無視し、国益を損ねる判断をしたものこそ追求されるべきで、犯罪と言う形をとって罪を甘んじて受ける覚悟の国民を訴追するとは、この国に正義はあるのだろうかといわざるをえない。
最後の頼みは司法の独立であり、司法がどんな判断を下すかを法治国家で暮らすものとして見守っていきたいと思う。
ところで。
海上保安庁の更迭問題について。
北沢防衛相が、衆院安全保障委員会で辞任は不可避だと述べたようだ。
・・・・なんで??
海上保安庁は、国土交通省の外局だ。
海上の警察的な仕事であり、有事には防衛庁にも組み込まれる可能性はあるらしい(海保は否定的ではある)し、諸外国ではこういう仕事は軍に組み込まれているようだ。
けれど、やっていることは警察というよりは、体を張って日本の領海を守っている。
海上自衛隊ほどの力も設備もないのに、だ。
今回のことも、警察的仕事といえばそうだが、はっきりいって、国境を守って死闘しているではないか。
第一線で殆ど戦場のようなところで働いている海保の人々がやっていることは国防だ。
それを防衛相がぬけぬけと、国交省の海上保安庁の長官を更迭することを口にするのはいかがなものか。
このやり方だと、ただのトカゲの尻尾きりじゃないか。
そんなに映像を国家機密扱いするんなら、国交相もやめてくださいとなるのではないか。
そもそも、なぜこれが国家機密なのか。
それを充分説明してしかるべきではないか。
この事実を隠蔽し、法治国家の名を曲げてまで他国に媚び犯罪人を釈放して事件を闇に葬ろうとしたのは誰なのか。
まずは隠蔽の発端となった菅首相と仙石官房長官の首を切ってこの事態を収拾し、民主主義国家では国の存亡に関わることに関しては国民に知る権利があることを示し、この国に正義あり、と世界に知らしめるべきだ。
さきの大戦とおなじ轍をふむつもりなのだろうか。
そんなことは絶対にさせない。
戦争はしない。戦争をする前に、外交で勝つ!
これがもっとも王道であり、日本から世界を平和に導くのだ。
あなたやあなたの大切な人のために、どうか、今起こっていることに関心を持ってください。
見過ごさないでください。
自由と安全は寝ていればもたらされるのではないのです。
嫌なことに目をつぶっていれば、時間がたてばなくなるどころかそれ以上に悲惨なことにしかならないのです。
いま、このときに向き合いましょう。
現実に、今を生きて、できることをやりましょう。
未来は、今の続きなのです。