何十年ぶりかに柔軟剤を使い始めたぶどうさん。
使っているのは、ライオンのソフランアロマリッチヴィオレッタ。
アロマリッチは2種類あり、濃いピンクのボトルのスカーレットと紫のボトルのヴィオレッタがある。
洗面所で他の洗剤と並べて置くにはどちらも衝撃の色であり選びようがなく・・・・・どちらかといえばピンクに軍配が上がったのだけれど。
やっぱり迷う。
ふとみれば新発売ゆえか、売り場に香りのサンプルがあったので遠慮なく嗅がせてもらうことにした。
変なニオイなら、それこそ洗濯物がくさい以上につらいことになるではないか。
嗅ぎ比べて、紫のほうがなんとなくよさげに感じ、私はヴィオレッタをかごに入れた。
きっとスミレのような香りなんだろうと、説明も読まず名前と色で勝手に想像を膨らませて。
買ったその日に、定価買いをしたから損をしてはいけないと、即効使ってみた。(セコイ)
最近は透明の柔軟剤とやらがでているらしいが、これは従来の懸濁状で白色の化学洗濯糊のような感じ。
紫色じゃなくてほっとした。
使用量は他の製品を使ったことがないので正確にはわからないが、売り場で比較したところ濃縮タイプより多目のようだ。
使用量が水45lあたり20mlなので、毎日45リットルの洗濯すると1本で31回分。
平均一日あたり10円。
10円の投資で洗濯物が臭くならないのなら、まあよしとしよう。
そしてにおいは・・・ああ・・・どこかでかいだような・・・?
ボトルには詳しい香りの成分については記載されていない。
・・・・・・・一体なんだろう。
この匂いの記憶が、私を何日も悩ませることになろうとは。
洗濯した感想はというと、まず柔軟剤としてはばっちりだ。
洗濯物がびっくりするくらいフワフワになった。
石鹸洗濯をした後みたいにタオルがやわらかく、久しぶりの手触りに気持ちがホンワカしてしまった。
乾いた後もタオルはフワフワだけど、水分の吸収は若干悪い気がする。
乾燥後もよい香りは微妙に続くが、臭いものはなんとなく臭い。
鼻が臭いニオイと柔軟剤の香料を嗅ぎ分けてしまうようで、臭いが絶たれるわけではなさそうだ。
両者のせめぎあいのような感じはないもののなんとなく・・・・
昔のこの手の製品は匂いでニオイを閉じ込めてけんかさせるような荒っぽさがあったが、それとは隔世の感はある。
なんだか香水の手法のように、その人の体臭と交じり合って新たな香りとするような感じさえする。
うーん、最近の柔軟剤恐るべし。
臭い洗濯物も、いつしかヴィオレッタの香りに押し倒されるのだろうか。
けれど、なんだかこの匂い、とっても気になる。
どこかで嗅いだ香りなのだ。
香りは記憶と密接に結びつく。
もどかしいことに、いつ、どこで、がどうしても思い出せないのだ。
洗濯をするたびにモヤモヤした気分を抱え、うれしい記憶だったのかそうでもなかったのか、それさえ思い出せないことにゲンナリしてしまった。
香りに馴れ、もう記憶などどうでもよくなったころ、乾いた洗濯物を入れながら突然ある一つの匂いを思い出した。
ジャスミンだ・・・・!
まるきりジャスミンじゃないけど、そんなにおいがする。きっとジャスミンが含まれているに違いない。
しばらくして、今度は以前買ったアロマキャンドルの香りと似ていることにも気がついた。
それを契機に、するするとこの香りと似た匂いのする場所が思い出されてきた。
この匂いは、ふと立ち寄ったおしゃれな雑貨類を扱うお店でよく出会う香りだった。
まるきり天然じゃない、ケミカルな、中途半端な天然系の香り。
感情が伴わず妙な気分になる理由がやっとわかった。
なぞが解け、香りについて記載がないボトルを改めて眺めると、なにやら英語で書いてあることに気がついた。
なになに・・・
何気なく読んでみると、そこに香りの正体が書いてあるではないか・・・!
ガーデニア、マドンナリリーetc
すぐさまライオンのHPを確認すると、香りについての情報があり、確かにその通り。
始めからボトルに答えはあったのだ。
まったく、そそっかしいとはこのことだ。
ガーデニア(くちなし)とマドンナリリー(ゆり)は、どちらも以前買ったアロマキャンドルの香りだった。
それはわかったけど、アロマリッチにジャスミンは含まれていない。
首をかしげながらガーデニアを調べてみると、ジャスミンのような香りともいわれるらしい。
納得!
これで気分よく洗濯ができるというものだ。
香りの正体がわかったらしめたもの、いろんな想像を膨らませながら楽しく使って、いい記憶に結び付けよう!
それ以来すすぎの段階になれば洗濯機に飛んでいって、柔軟剤を嬉々として放り込むぶどう。(自動投入口ありますけど・・・^^;)
洗濯自体のコストは跳ね上がるものの、香りに包まれて、ついでに臭いニオイをごまかして洗濯物がふんわりなったらいうことなし。
石鹸洗濯をしていた頃は、合成洗剤とセットで必須の柔軟剤なんてコストがかかるし、究極の事情(臭い、ごわごわ)で使うものであって、体にも環境にも悪いから使うまいと思っていた。
使ってみたら、柔軟剤って必ずしも必要ではないけど、全くの娯楽的位置だったら許せるんじゃないかとおもうようになった。
コストが多少かかっても、使って楽しめればおまけのいいこと(香りややわらかさ、悪臭がなくなれば言うことなし)がついてくる、みたいなもんだとわかったから。
柔軟剤は洗濯物へというよりは、意外に精神衛生上に効果があるものかもしれない。
柔軟剤で心も洗濯物も薫り高く柔らかく♪
こうしてぶどうの柔軟剤めぐりが新たに始まったのであった。
ヴィオレッタの次は、どれを使おうかな~。
使っていないものは山ほどあるし、こういう楽しみがあってもいいかもね。
注:ぶどうさんはライオンのモニターでも社員でもありません。