天候不順かつ猛烈な暑さが襲った上半期。
思えばいろんなことがおかしかった。
いつまでも寒い春、雨が降りすぎる梅雨、いきなりの日照り続きと猛暑に彼岸まで続く夏日。
体で実感していたにもかかわらず、具体的な「なにか」を見つけることはできずにいた。
それがここにきて、あ~~、と唸ることになってしまった。
なんと、お米にカビが生えてしまったのだ!
米袋からびんに直接入れて密閉していたにもかかわらず、だ。
夏の気温は高かったし、お米自身にも水分があるからカビが生えるのは仕方ないのか。
それともお米の保存方法が悪かったのか。
しかし、もとからカビの胞子がなければカビは生えないはずだし。
原因がちっともわからなかった。
びんに入れたのがまずいのなら、と保管方法に悩み、しばらくびんは使わないことにした。
カビ米を捨てたのでお米が全くない。
仕方なく産直でお米を買うことにした。遠赤外線乾燥。なんだかよさげ。
びんに入れられないので、購入したままの紙の米袋でしばらく様子を見ることにした。
カビがまた生えては嫌だし、ここ北国では豆や米につく虫に悩まされたことはない。
しかしそれは甘かった。
なんと買って2週間も経たずに虫が・・・・!
袋に印刷された精米日は2週間前。
暑い夏中保管していたカビが生えたお米には虫は発生しておらず、その頃よりだいぶ暑さは緩んできていたはずだ。
おかしい。精米日が嘘だったのだろうか?
とにかく虫は穀象虫の成虫で、白い米の中をあちこち這っている。
もともと米の中には虫の卵が産み付けてあって、温度によって孵化するというのは知っていたが。
まさか、まさかの穀象虫の発生に目は点。
しばし現実逃避するべく米袋を廊下に放置したが、ますます穀象虫が殖えてウジだらけ、虫だらけになっては大変だとにわかに気づき、やっと我に帰ることができた。
そう、被害は最小限に。
穀類につく虫のこと、もし米袋から逃げ出して小麦粉や麺類に進出されては困る。
お米も、食べられるだけ食べないと大損だ。
損するという危機にさらされた心は鬼だ。
朝起き抜けのぼさぼさ頭のまま台所の窓辺で座り込み、穀象虫を見つけ次第一匹、もう一匹と水責めの刑に処していく。
虫や怪しげな米粒を見逃さぬようにより分けながら、ふと思い出していたこと。
それは、実家や兄の家で発生したという米の虫騒動。
梅雨時の義姉の「伯母が送ってくれた米に虫が大発生した~!どうしよう」というSOSと、真夏の実家の母の「何年も同じところから買っている玄米に初めて虫が大発生した」というパニック報告が私の脳裏をかすめた。
米はまとめ買いせずちょこちょこと小売の米を買うし、北国では米の虫は発生しないとたかをくくっていた私は、全くの他人事としてアドバイスしていたけど。
ああ、まさか自分の身にも降りかかってくるとは。
人の身に起こることは自分の身にも起こるものなのだなあ。
は~反省。
ルーチンワークするどころか全くの予期せぬ余計な仕事が、休日の朝一番の家事となってしまった。
そういえば主婦の家事って、こういう本来ならやらなくてもいい余計な仕事の寄せ集めだとため息ひとつ。
5キロに満たない米袋の米を少しずつより分けながら、一体今年はどんな年になるのだろうと上半期をまもなく終える彼岸の入りにどんより気落ちするぶどうであった。