いつまでもごろごろと太った達磨のままでいるレース糸を、何とかしようと立ち上がったぶどうさん。
おもむろに本を引っ張り出し、編み出した。
ネット網の簡単な図案。ウンこれなら大丈夫~と気軽に編み出したは良かったが。
どうも目数が合わない。
そして、いくら目を凝らしてみても編み図がわからない。
・・・・・老眼か?!
さりとて、見えないわけでもなく。
まあ適当にやってみれば形になるだろうと、深く考えずに進めていたら、途中でまるっきり間違っていることに気がついた。
段数にして6段!!!
そして、何が間違っているやら、編み図が小さすぎてさっぱりわからない。
レース針の先で編み図をたどって、ぐるぐると間違いを探すが、わけがわからない。
頭まで悪くなったのか?
仕方なく思いっきりよく解いて、また編みなおすことに。
暫く快調に編むものの、コーナー部分に差し掛かるや、またまた怪しくなってきた。
編み図を見るときは、小学校の算数程度の知識と、簡単な数列が必要。
とうとう算数さえわからなくなったのか?と自問自答しながら冷や汗をかく。
結局編んでは解き、解いては編んで・・・一週間過ぎたがまだ最初に到達していた段まで達せず。
行きつ戻りつ。まあ気長にやるさ。
編み物のコツって、最初が肝心。
それが疎かだと進んでいってもゆがみが生じる。
そうすると結局はじめのほうに戻ってやりなおし、でも全くはじめには戻ることもない。
そして回り道はするけれど、続ける意思がある限り実は着実に先に進んでいるというのは人生と同じだなあなどと、下手な編み物をしながら人生を垣間見た気持ちになった。
・・・・・で、これできあがるのいつ?