四月馬鹿の一日。
嘘をつくどころか、殆ど人には会わずじまいで過ぎ去りつつあるこの日。
嘘をつかなくてよかった。
見栄っ張りで意地っ張りな私のこと、嘘をつくつもりは無くとも「事実とちょっとズレル言葉」がするりと口から出てしまうことがあった。
今でもかなり怪しいが、マダムたるもの、たとえ冗談といえど事実と異なることは、いや事実といえど争いに繋がりそうなことは一切口にすることは慎むことにした。
四月馬鹿の日に誓う嘘を言わない宣言。
これからは自分のために自分や他人に嘘をつかず、本音で生きよう。
つまらない種や遺恨を残したままでは人生重たくって仕方がない。
そんな種をまかず、伸びた根っこは引っぺがしてさっさと捨てるに限る。
軽やかにマダム道を歩いていこう!と思いを強くするぶどうであった。