ここ北国は、夏でも寒い。
南国生まれの私の体は、寒暖を認識できずにいる。
8月に突入しても七分袖のシャツを着てスパッツをはいていたが、冷蔵庫搬入時に大汗と冷や汗を同時にかいてしまい半そでを着ることにした。
何しろ短い間に持ち服のほとんどをローテーションさせて、洗濯し収納せねばならないのだから忙しい。
昨夏は数えるほどしか半そでを着ていない。
それを考えれば、急がねばならない。
鳥肌を立てながら半そでを着て座っていると、ふとすばらしいことに気がついた。
北国って、洋服のバリエーションが少なくていい!
極寒用のコートと、普通の冬服そして合い服があれば事足りる。
夏服やスカートなんて必要ないのだ。
問題は北国にいつまで住むか。
それは本人にも誰にもさっぱりわからない。
来年か、3年後か10年後か。
10年だったら、捨てられる。
でも来年だったら・・・絶対捨てられない。
ということで、思い切って処分することもできずにいる衣服が、南に下るその日まで眠ることになるのであった。
マダムはたんすの服のローテーションにも心を配るべし