都会とはタイヘンな所だ。
何しろ人が多いし、歩く場所が多いし、目的地がさっぱり見えないし。
とくに田舎との決定的な違いを感じるのが、駅である。
田舎の場合駅を見つければすぐに改札というところが多く、ホームまでの距離が短い。
しかし都会の場合は、たとえ駅と思しきものをみつけても改札や券売機までの距離がべらぼうに長く、さらにそれらがどこにあるかわからない。
改札をぬけても、どちら行きの列車のホームを選択すれば良いのかすぐにはわからないことが多い。
土地勘がないだけなのだが、しばらく考えないと答えが出ないのである。
そのたびにウロウロして、間違っていないか目を皿のようにしていちいち確認をとらねばならない。
またビルの中にお店などが入っているので、そこから駅を目指す場合店を出ることから時間がかかる。
とにかく、歩く場所が多く、そしてどこへいくにも時間がかかるのが都会だ。
だからというのか、都会の人は歩くのが早い。
元来田舎ものの私は歩くのがとても遅い。はっきりいって都会では邪魔なタイプである。
交通機関が発達しているように見えるが、歩く距離が思いのほか田舎より多いのは都会の特徴だと思う。
あれだけ歩いていれば、運動不足にはならなさそうだと、田舎でのんびり暮らす女はただただ感心するばかりであった。
マダムは行動派。生活圏以外でも活発に活動すべし