やっと無機化学のテストが終わった…

その暗記量の半端なさから単位を取りこぼす者が続出する名物科目。しかも試験日程上最後の専門科目だったのでその存在感はラスボス級であった。


そのテストが今日、終わった。


あと2つアホみたいなテストとカスみたいなテストがあるらしいのだが気にしない。



脳内でゲーム解禁の詔が発令された。1月27日 正午のことだった。それは待ちに待った瞬間だった。



前からちょっとやりたかったゲームがあったので、大学を出た私はその足で行きつけの中古ゲーム店に向かった。


今までずっと耐えてきた。欲しいものを我慢するのはとてもエネルギーがいる。だからこそこの瞬間が楽しみだった。


駅につく。自然と歩きがはやまる。

店について、目的のものを探し当てる。それはどんなに楽しいことだろうか。





店には歩いてすぐに到着した。しかし…無い。無かったのだ。


どんなに探してもなかった。目的のゲームが無かったっていうかそもそも店自体が無かった。


落ち着け。困ったときはとにかく調べるのが正攻法だ…





『なか氏は かんばんを しらべた。

“閉店のお知らせ”

なか氏は めのまえが まっくらになった…』





こんなはずじゃなかった。

言い表せない虚無感に襲われた。

その事件により今日1日の希望はまさに無機的に打ち砕かれた。


その店以外の中古ゲーム専門店を私は知らない。明日からどうやって生きていけばいいのか。看板を調べたがヒントは書かれていなかった。




それから家に帰るまでのことはあまり覚えていない…


テレビで“世界一小さな猿がペットショップで100万円近くで売られている”という内容をやっていました。

それを見て、母の一言




「たかいわねぇ…寿命いくらかしら?」



主婦にとっては、ペットも家電製品と同じ扱いなのでした。
千手観音っているじゃないですか。あの方、羨ましいことに手がいっぱいついていますよね?

誰でも一度はしたことあると思います。“もしも私が観音様だったら”妄想。

手がいっぱいあれば、もぐら叩きのもぐらを完封できたり、“おおいがち”で確実に勝つことが出来たりするわけです。羨ましいですねぇ。

手の使い道は色々ですが、今回私が今回考えたのは…



“お化け屋敷で幽霊役のバイトをする”というもの。


想像してみてください、彼が手という手を地面に付けて這いつくばっている姿を。もはやエクソシスト並の恐ろしさ。

恐らく欧米のホラーゲームとかにはわんさか出てくるのでしょうが、リアルで出会ったらと思うとゾッとします。耐性の無い人がみたら恐らく即リタイアでしょう。


まぁ、考えてみれば当然です。漢字で見れば、気持ち悪い虫代表“ムカデさん”の10倍手足があるわけですから…



バイトの時給、あっという間に上がると思います。

這いつくばっているだけなのに…