過去5年の作品からといいつつ、これは2002年4月の作品でした。



「ぼのぼの」で描く、ほがらかな印象とはかけ離れた世界を感じることができます。「ぼのぼの」も、一種シュールですけどね。



内容はホラーですが、とにかく不安感をこれでもかというほどに与えてくる、非常に心理的に迫る描写が見事です。恐怖というよりは、不安という言葉がピッタリに思えます。そして、何とも不気味。現実感のあるホラーは、後々も頭に残りますね・・・。



「ぼのぼの」のように、発売日にワーッと動く商品ではなく、徐々にその内容が口コミで広がって、数字を伸ばした商品だったと思います。そして、今でも棚回転の良い、嬉しいアイテムでございます。



全2巻、読んでる側も不安から早く逃げたいかのように、サッと詰まることなく読める作品ですよ。








表紙もとってもダークで雰囲気ありますね。小学館刊行の「ガンジョリ」という作品で、先生のまた違ったホラーを味わうこともできます。



「Sink」の不安感に溺れた方には、秋田書店刊行の「不安の種」(著・中山昌亮)もお薦めです。これはさらにドゥーミィーな感じ。怖がりじゃない方は是非!