またも報道関係者による無神経な発言が飛び出しました。


 それは忌野清志郎さんの告別式で起こった。


キング・オブ・ロックにふさわしい派手な”ロックライブ葬”として営まれた式直後、
喪主で妻の景子さん(53)、長男の竜平さん(20)、長女の百世さん(17)が悲痛の
面持ちで姿を現すと、一斉にフラッシュの嵐が。
そこへCHABOが歩み寄り、遺族、参列者の前で忌野さん愛用のギターを天に掲げた。
ただ、遺族の姿はCHABOが前に立ったため、報道陣の位置からはなかなか見えない。
そのとき一人のカメラマンがCHABOに向かって「見えないよ!」と注意したのだ。

CHABOはすごすごとギターを下ろしたが、故人をしのぶ場で、しかも「RC」メンバーを
失い悲しみにくれているCHABOを注意するという、なんとも不謹慎な発言。
周りにいた関係者も「あそこまで言われる筋合いはない」と憤慨していた


 東京スポーツ抜粋 東京エスノ引用


http://tokyo-ethno.jugem.jp/?eid=2296


 全く何を考えているのでしょう?バンドの仲間を亡くし悲痛な想いで弔う者に対する発言でしょうか?はっきり言って「人格を疑ってしまう」、日本のマスコミはマスゴミと言われるように「常識」「倫理」が欠落し「上から目線」「自分達が正義」「自分たちは特別」と勘違いをし、挙句「他者は晒すが身内には甘い」「報道の自由とプライバシーの保護」を自分達の都合の良い様に解釈している。


 今回の問題もそうだ、先ず念頭に置かなければならないのはそれが「告別式」であると言う事だ。報道機関の為に設けられた場では無いのだ。


 結局報道倫理って日本の報道機関には無いって再認識させられた。


 俺が日本の報道機関を嫌いになったのは「雲仙普賢岳」で起こった「火砕流」の報道だった。


 1991年6月3日、普賢岳で大規模な火砕流が発生した、この火砕流で43名の方が亡くなった。亡くなった方の中には住民の方、消防団、警察官、そして報道関係者、そして報道関係者に雇われたタクシー運転手の方が居た。


 ここからは少し長くなりますがご容赦を


 先ず各マスコミは火砕流の発生は予測不可能だと報道しました。次に非難を勧告する警察官、消防団の方の緊迫した鬼気迫る映像、迫り来る火砕流の映像、その映像を捉えたカメラマンを報道機関は「カメラマンの鏡」「死の直前まで真実を捉えようとした英雄」として報道した事を頭に入れておいて下さい。


 あの時の普賢岳付近の住民には「避難勧告」が出されていました。また危険地域への立ち入りが禁止されていました。


 しかし家の様子が心配になった住民の方が家に戻ると見知らぬ男が家で横になっていた、そう報道関係者が「勝手に家に上がって電話や電気を使っていたのだ」、これは住居侵入、窃盗と言う完全な犯罪行為なのです。その様な通報を受けた警察、消防団は報道関係者の窃盗行為を防ぐため危険地域に入り監視及び非難を勧告を行いました。そうです、報道関係者は


避難勧告を無視し、しかも立ち入りが禁止されている危険地帯に入り込んでいたのです、そしてあろう事か非難した人の家に「勝手に上がりこみ電話や電気を無断で使っていたのです」


 そしてそんなさなかあの火砕流が発生してしまったのです。


 火山学者は早い段階から噴火口付近に溶岩ドームの存在を確認していました、またそれが「いつ崩壊して火砕流が発生してもおかしくない」と警告していました。だから行政は住民に対し避難勧告を出し火砕流の被害にあう可能性が高い地域を立ち入り禁止にしたのです。


 しかし報道関係者はこれを無視した。そして火事場泥棒的な行為に及んだ。苦情、通報があればそれがどれだけ危険であっても現場に行かなければならないのが警察官の役目、地域を守るのが消防団の役目、命の危険がそこにあるのにあえてその中に足を踏み入れなければならなかったのです。


 報道関係者が避難指示に従っていれば?火事場泥棒的な行為をしていなかったら?当然の話ですが多くの消防団員の方、警察官の方、報道機関に雇われたタクシー運転手の方は亡くなる事は無かった。


 しかし報道機関はその事実を隠した、それどころか他人の命まで奪った無法者を英雄扱いしたのだ。


 この事実を知った時俺は日本の報道機関に対し憎しみが沸いた。同時に日本の報道機関は信用に値しないと感じた。


 古い話になると「豊田商事事件」でも報道機関の倫理が問われた。もう何年も報道機関の倫理は問題になっている、しかし今までは気軽な情報の発信源が「メディアしかなかった」、その為報道機関は自分達の都合の悪い事は一切報道してこなかった。しかし時代が変わり情報媒体はメディアだけのものではなくなった。そう、ネットの登場だ。


 今盛んにメディアはネット批判をしている、確かにネットの情報が100%正しいとは思わない、しかしそれだけでネット批判をしているだろうか?俺は違うと思う、ネット批判の本音は


今まで自分達が蓋をしてきた都合の悪い事、報道しない真実、偏見、偏向報道の真実を暴かれるのを嫌がっている


 と言う意味合いが強いのではないだろうか?


 冷静に考えてもらいたい、日本の報道機関の報道が正しいと確信出来るだろうか?真実を全て報道していると言えるだろうか?


 情報を持った人が気軽にその情報を発信出来る時代になった。だからこそ真実を知る機会が増えた、しかしその反面膨大すぎる情報量にどれが真実か分かり難くもなっている。だからこそ情報を鵜呑みにするのではなく情報を分析する能力を身に付ける必要がある。


 正しい情報が何処にあるのか?正しい情報は何か?少なくとも現行の報道機関の情報だけを信用するのは危険だと言える。


 かなり長くなりましたが結局「日本の報道機関に倫理は無い」って事です。