有薗 音弥 の Graffiti Note -3ページ目

有薗 音弥 の Graffiti Note

字の通り落書き帳のような気ままなブログ

『心身湿度調整機』



群れる事で蒸れて

かぶれて痒くなって

無意識に引っ掻いて

互いが互いを傷つけ




それでもかまって欲しいの

それでも放って欲しいの




一人でいれば肌寒くてたまらないのに

沢山でいれば息苦しくたまらないのに




潤えば潤った分

心骨腐敗が始まるってのに

乾けば乾くほどに

装飾剥離が始まるっていうの




そのくせ心身湿度調整機は

よく故障するもんだから

僕らは初期応動として

涙を流し

叫んだりするんだ










sei


イッテクルネって

手を振って別れた

始まりの日


幾億の命のきっかけに

見送られてその門を叩き招かれる


痛みさえ肩代わりされ

母親達は私達の分まで

痛みを請け負って

産み落とした


しばらくは痛みさえ知らずに育てられる

なぜなら

その産みの痛みが

幾年かの私達の痛みを前もって払ってくれたから


幾年か経ってやっと痛みを知る

生から離す事のできない痛みを知る


しばらくは

痛みの貯蓄で生活してきた私達は

とても驚くだろう

その痛みを大袈裟に声に出して嘆くだろう


だって本当の今までの痛みは

ずっと昔に母親が肩代わりしてくれていたのだから


ホントの痛みを知ったとき

一人で生きる始まりになる


今度は門を叩くのではなく

自分自身で門を開ける


イキテクルネ