「冷蔵庫に何もない!」「作るの面倒!」な~んて時の私のひとりご飯の定番「たらこスパゲッティ」♪

(ちなみにたらこや明太子はこんな時の為に常に冷凍庫に常備)

こ~んなに簡単に作れてこ~んなに絶妙に美味なメニューもそう簡単にあるものではなく…。

なんでもこのたらこスパ、たまたまキャビアの代用として偶然作られたものらしいですが…

初めてこの世にたらこスパを生み出した「壁の穴」はエライ!ノーベル賞ものです(笑)!!
ちょうど20年前の1994年W杯アメリカ大会。アイルトン セナが亡くなる2週間前にパリ、サンジェルマンとの親善試合の始球式でキッカーを務めたセナはブラジル代表に「今年はお互いに4回目の優勝をブラジルにもたらそう」と告げ、お互いに熱い約束を交わしました。

しかしW杯を目前に国民的英雄のセナは他界。当時のブラジル代表は監督の戦略が選手と合わず、選手らの個性も強過ぎてチームワークもバラバラ…、選手のひとりは「セナが死んじゃったから自分はサッカーを辞める」とまで言った選手もいたそうです。

そんな当時の状況、かつブラジル国内がセナの死で喪に伏しているような状況の中、ブラジル代表はセナと交わした約束、そしてセナが果たせなかった4度目の優勝をブラジルにもたらす事と、悲しみにうちひしがれた全ブラジル国民の為に一大奮起し、大会期間中もチーム作りの為にセナに関する映像を選手全員に沢山見せたりしてセナの揺るぎない勝利への精神を選手全員に浸透させる事に取り組んだらしい。以来、それまでバラバラだったブラジル代表の選手達はセナの死をきっかけに皆で仲良く手を繋いでピッチに入場するようになったそうです。

そして迎えた決勝戦、会場でセナコールが起こる中、セナとの約束を見事に果たし4度目の優勝を勝ち取りました。

予め監督、コーチ、選手らがその言葉をも相談し合い用意していた「セナ、僕らは君と共に加速してきた。4度目の優勝は僕らと君のものだよ」と書いた横断幕をかかげて歓喜しているのがこの写真です。(素晴らしい!)


一方、私はというと、ちょうどこの時、元ホンダF1監督でセナの親友でもあった桜井淑敏氏と共に氏が主催したセナのお墓参りを兼ねたブラジルツアーに参加中で、帰りのヴァリグブラジル航空の機内に居ました。なので、リアルタイムで試合は見られなかったものの偶然にもちょうどアメリカ上空を飛行中「只今W杯アメリカ大会においてブラジルが優勝しました」との機内アナウンスでブラジルが優勝した事を知り、機内にいたほぼ全員で一斉に盛り上がり、セナ弔いの旅の最後の締めくくりとして最高に感動的なひとときを過ごしていました。

セナとW杯とブラジル代表。

日本ではあまり知られていませんが24年ぶりの4度目の栄冠に輝いた20年前のブラジル代表の背景にはセナとのこんな深いエピソードがあったのでした。

私にとって一生忘れられない20年前のスペシャルなW杯の思い出。1994年のW杯アメリカ大会となりました。
【そして死刑は執行された】合田士郎

48年前の袴田事件が再審決定のニュースや報道を見てたまたま20年以上前に読んだこの本のことを思い出しました。

(検索してみたら単行本になってまだ有った!)

著者は元死刑囚で死刑執行後の現場の清掃員を担当していた人物。

獄中での生々しい生活やそこで生活を共にしていた有名な死刑囚との交流、その人物像、死刑執行の一部始終等、これを読まないと知り得ないようなタブーと思えるような事も赤裸々に書かれたドキュメンタリー手記です。

著者は帝銀事件の元死刑囚平沢貞通氏(執行されないまま獄中死)も絶対に無実だと主張。

昔の警察捜査がどんなにいい加減だったかも書かれていて冤罪や死刑についてとても考えさせられた1冊でした。

そして今日TVでは朝からどこも袴田さんの事ばかり…。その実際のお姿を目にすると気の毒で涙が出てきます。

警察の証拠捏造の為に元プロボクサーとしての人生から死刑囚としての人生へ。では捏造した刑事は罪を問われないのか?DNA鑑定が世に出てきた時すぐに対応出来なかったのか?人ひとりの貴重な人生を考えるとこの本を読んだばかりに強い憤りを感じざるを得ません。

この本によると執行の日の曜日は決まっていて、その曜日の朝、刑務官の足音が自分の部屋の前でピタッと止まれば前触れもない「お迎え」なのだそうで毎週毎週その曜日が来る度に極度の緊張と恐怖の朝を過ごし、殆どの人が気がおかしくなるそうです。そんな生活を袴田さんは48年間も強いられて来られた訳です。

今日袴田さんのTVを見ていてあらためてひとりでも多くの人にこの本を読んで頂きたいと強く思いました…。