少女は幼い時分に両親が離婚し母に育てられる
幼い頃から素直で大人しく人一倍努力を重ね
勉学だけには励んでおり優等生であった

たが好奇心が強いのいいが同時に多感で繊細であるため他人の感情にひどく敏感であるため
人の表情、仕草で相手が何を思い何を考え自分にどんな感情を向けているか察することが多かった

そのため人一倍傷つきやすくだが自尊心は強いため
強がることで自分を保っていた

社会人になると周りの酷な環境で強く自分を保ち自信を持つために自分の外見を磨くことで強さを手にしようとした

実際に空気は読めるがあえて読ますぎないようにして
他人の望むように動く自分自身を作り出すことをやめ
周りと協力はしつつ自分と他人との課題を分離するようにした

だが問題は恋愛面にあった

容姿を磨いたことで男性から言い寄られることも
好意を向けられるようになった

しかし彼女は自分が興味を持てない相手には全く興味はなく向けらる好意自体、気持ち悪くどうでもいいものであった

私の外見だけでなぜ好きになるの?
なぜ何も知らないくせにそう思えるの?
勝手に私の心の領域に土足で踏み込もうとしないで

わずかに自尊心は満たされてもそれを更に超える不快感が心の中を占めていく

それでも少しの自尊心を満たすため
男を外見と言葉を使って誘惑し
好意を向けられた瞬間
満足し相手に冷め、飽きたとばかりに相手の好意を切り捨てる

それは男に花束を用意をさせるまでは精一杯の愛想を振りまき
花束を笑顔で受け取った瞬間それを目の前で捨てるのと同じ行為

それを日々繰り返す

それで満たされることはないと知りながら
ただちっぽけな自尊心を満たすだけの日々

虚しく寂しくもありながら自分を保つために繰り返す愚行

彼女の望みはただ一つ
ただ愛を知りたいだけ