先日、
やっと平成23年度税制改正が部分的に合意されました。
その中で今回は
「生命保険契約等の一時金にかかる一時所得の計算」
について考えてみます。
ここに記載されているのは
「事業主等が負担した保険料等のうち、
給与所得の収入金額に算入された金額に限って、
控除すること」
とあります。
これはいわゆる「養老保険の逆ハーフタックス」プランに歯止めをかけた改正になります。
このプランは、
契約者:法人
被保険者:役員
満期保険金受取人:役員
死亡保険金受取人:法人
です。
本来のハーフタックスプランは受取人の部分が逆になっており、
1/2が給料、1/2が福利厚生費として税務処理されます。
これが、逆ハーフタックスプランになっても、
税務処理自体は変わらないと思われます。
では何故、
課税庁が改正を入れたかというと、
給与課税され自己で半分保険料を負担しているが、
これを満期時に受け取る金額は、
全額役員個人が受け取ります。
しかも、
この際の課税は
一時所得課税=(保険金-保険料-50万)×50%
となり、
法人が福利厚生費として処理した部分も役員が負担したものとして満期金から差し引けます。
つまり、
法人資金を低課税で個人に移せると言うことで、
最高税率帯にいる役員などに活用されていました。
この改正により、
一時所得の計算上、
保険料総額の50%しか控除できないことになりますので、
一時所得という低課税方式で受け取るメリットが薄められることになります。
では、
養老保険以外の低解約定期保険や逓増定期保険などを活用して、
法人資金を個人に移転する場合はどうなるのでしょうか。
ちなみにこれらは、
低い解約返戻金の時点に
法人から個人に名義変更し、
その際の解約返戻金相当額で個人が買取り、
月払い保険料を1回だけ払い、
解約返戻率が跳ね上がった際に
解約し返戻金を個人が受け取るというパターンです。
当然このケースでも今回の改正は当てはまると考えます。
しかし、
改正の趣旨や、
これまでの判例から判断すると、
買取資金と本人負担の保険料は一時所得の計算上、
控除できないとおかしいはずです。
したがって、
一時所得としての税額が増加するのはやむを得ませんが、
先の「逆ハーフタックスプラン」に比べて給与課税がない分、
効果は依然あるのではないかと考えます。