1. 動作要件とサーバー側の事前準備
Axironは、重工業、プラント、製造業、加工工場などのコーポレートサイト向けに設計されたWordPressテーマです。ElementorやSlider Revolution、専用のカスタム投稿タイプ(設備一覧・事業案内・施工実績など)を組み合わせた構造になっており、一般的な軽量ブログテーマに比べてサーバーのリソースを多く消費します。
インストール前の段階でサーバーのPHP設定値が低いと、デモデータのインポート中にタイムアウト(504 Gateway Timeout)やメモリ枯渇(Fatal Error: Allowed memory size exhausted)が発生します。作業前にホスティング側の管理画面または php.ini、.htaccess で以下の下限値を満たしているか確認してください。
推奨環境とPHP設定値
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WordPress本体: 6.2以上
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PHPバージョン: 8.0 / 8.1 / 8.2
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MySQL: 5.7以上、またはMariaDB 10.3以上
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memory_limit: 256M(推奨 512M)
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max_execution_time: 300(推奨 600)
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upload_max_filesize: 64M 以上
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post_max_size: 64M 以上
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max_input_vars: 3000 以上
cPanelやレンタルサーバーのファイルマネージャー等で .htaccess を直接編集する場合は、以下のブロックを追記してリソースを引き上げます。
codeApache
<IfModule mod_php8.c>
php_value memory_limit 512M
php_value max_execution_time 300
php_value upload_max_filesize 64M
php_value post_max_size 64M
php_value max_input_vars 3000
</IfModule>
2. テーマファイルの入手と展開
配布元からダウンロードしたアーカイブは、そのままWordPress管理画面からアップロードしてはいけません。配布パッケージの中にはテーマ本体以外のファイルが含まれているためです。
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ダウンロードした ZIP ファイル(例: axiron-package.zip)をPCのローカル環境で一度解凍します。
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展開されたフォルダ内を確認し、以下の構成になっているか確認します。
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axiron.zip(親テーマ本体)
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axiron-child.zip(子テーマ本体)
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documentation/(英語マニュアル・同梱フォント・ライセンス情報)
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licensing/ / plugins/(オフライン用プラグイン一式)
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アップロード対象となるのは、この階層にある axiron.zip と axiron-child.zip の2点のみです。
3. インストール手順
インストールはWordPressの管理画面から実行する方法と、FTP/SSHで直接ファイルを転送する方法の2通りがあります。
管理画面からのインストール
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WordPress管理画面にログインし、外観 > テーマ > 新規追加 を開きます。
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画面上部の テーマのアップロード をクリックします。
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ファイルを選択 から親テーマの axiron.zip を指定し、今すぐインストール を実行します。
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インストール完了画面が出ても、ここでは有効化をクリックしません。
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再度 外観 > テーマ > 新規追加 > テーマのアップロード に戻り、今度は子テーマの axiron-child.zip をアップロードしてインストールします。
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子テーマ(Axiron Child)側で 有効化 をクリックします。
※製造業向けのサイトでは、工場スペック表のレイアウト変更やCSS上書き、受託案件固有のフック処理を追加するケースが多いため、必ず子テーマを有効化して運用します。
FTP/SFTPを使用する場合
大容量ファイルのアップロード制限がある共用サーバーの場合は、解凍した axiron と axiron-child の各フォルダを直接転送します。
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転送先ディレクトリ: /wp-content/themes/
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パーミッション設定: ディレクトリは 755、ファイルは 644
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転送後、管理画面の 外観 > テーマ に移動して「Axiron Child」を有効化します。
4. 必須プラグインの一括導入
子テーマを有効化すると、画面上部にプラグインの導入を促す通知バー(TGMPA)が表示されます。
codeCode
This theme requires the following plugins: Axiron Core, Elementor...
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通知内の Begin installing plugins をクリックします。
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プラグイン一覧が表示されたら、左上のチェックボックスですべてのプラグインを選択します。
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一括操作のドロップダウンメニューから Install を選び、適用 をクリックします。
同梱・連携される主なプラグイン
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Axiron Core: カスタム投稿タイプ(サービス、プロジェクト、チーム等)やElementor用独自ウィジェットを管理する基盤プラグイン。
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Elementor: ページビルダー。
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Slider Revolution: ファーストビューの動画スライダーや重機・工場紹介のアニメーションバナー制御。
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Contact Form 7: 見積依頼・工場見学予約・図面送信用フォーム。
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Breadcrumb NavXT: 階層構造が深くなりやすいB2Bサイト向けのパンくずリスト生成。
インストール完了後、再度一覧に戻り、一括操作で Activate(有効化) を選択してすべてのプラグインを稼働状態にします。
5. デモコンテンツのインポート
Axironには、鉄鋼・機械製造・化学・プラント工事など、複数の業種別デモレイアウトが用意されています。ゼロから組むのではなく、業態に近いデモを流し込んでから文字・画像を差し替える手法が効率的です。
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管理画面の左メニューから Appearance(外観) > Import Demo Data(または Axiron Options > Demo Importer)を選択します。
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導入したいレイアウト(例: Heavy Industry, Manufacturing, Metal Works)を選びます。
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Import ボタンをクリックします。
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インポート処理が走ります。完了まで通常3分〜10分程度かかります。ブラウザのタブを閉じたり更新したりせず、終了メッセージが出るまで待機してください。
デモインポートが途中で停止する場合の対処
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500 Internal Server Error: PHPの memory_limit を 512M に引き上げてサーバーを再起動してください。
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タイムアウト(Error 504 / AJAX Connection Failed): max_execution_time を 600 に設定するか、不要な既存データをリセット(WP Reset プラグイン等を利用)してから再実行します。
6. テーマオプションによる基本設計とブランディング
デモデータ適用後、自社のコーポレートアイデンティティに合わせた全体設定を行います。設定項目は 外観 > カスタマイズ または管理メニュー内の Theme Options に集約されています。
codeCode
[ Axiron Theme Options ]
├── General Settings (ロゴ / ファビコン / ローダー表示)
├── Header Settings (レイアウトタイプ / 連絡先バー / 問い合わせボタン)
├── Styling & Colors (プライマリカラー / サブカラー / 背景色)
├── Typography (フォントファミリー / 文字サイズ / 行間)
├── Service & Project (カスタム投稿の表示件数 / URLスラッグ)
└── Footer Settings (ウィジェットカラム / コピーライト表記)
1. ロゴとヘッダー上部情報の変更
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ロゴ: 通常表示用とスクロール時(Sticky Header)用の透過PNG、またはSVGファイルを登録します。
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トップバー(Top Header Bar): 工場受付の電話番号、営業時間、ISO認証取得状況(例: ISO9001/14001認証工場)を記載するテキストエリアがあります。B2B取引における信頼性担保のため、ここに登録番号や主要認証を明記します。
2. 配色とフォントの設定
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Primary Color: 企業ロゴや安全基準色に合わせたカラーコードを指定します(製造業では重厚感のあるネイビー #0B2240 や、注意を引くインダストリアルイエロー #F39C12、セーフティオレンジ #D35400 などが多用されます)。
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Typography: 日本語フォントを綺麗にレンダリングするため、Google Fontsの設定で Noto Sans JP をプライマリに指定するか、カスタムCSSでシステムフォントスタックを定義します。
codeCSS
/* 子テーマの style.css に追加する日本語フォント指定例 */
body, h1, h2, h3, h4, h5, h6 {
font-family: "Noto Sans JP", -apple-system, BlinkMacSystemFont, "Segoe UI", Roboto, "Hiragino Kaku Gothic ProN", sans-serif !important;
}
7. 実務向け各ページの編集と調整
トップページの構成(Elementor編集)
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固定ページ > 固定ページ一覧 を開き、フロントページとして設定されているページ(例: Home 1)の Elementorで編集 をクリックします。
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スライダー部分は、Slider Revolution側でスライド画像(工場外観、NC旋盤・溶接作業などの現場写真)とキャッチコピーを修正します。
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「主要事業・加工技術」「設備スペック」「取引実績・ニュース」のブロックは、ElementorのAxiron独自ウィジェットで配置されています。
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カウンター要素(年間生産量、保有特許数、稼働工場数など)の数値を実測データに書き換えます。
設備紹介・保有設備一覧(Custom Post Types)
製造業の受託営業において最も閲覧されるのが「保有設備(Machinery / Equipment)」と「加工対応範囲(Specifications)」です。
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管理画面の Services や Projects から既存のデモ投稿を編集します。
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各設備のスペック表(メーカー名、型番、最大加工寸法、保有台数)をテーブルブロックまたはカスタムフィールドを用いて統一フォーマットで入力します。
お問い合わせ・図面添付フォーム(Contact Form 7)
B2B案件では、CAD図面や仕様書PDFの添付受け付けが必須要件となるケースが一般的です。
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お問い合わせ > コンタクトフォーム を開きます。
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フォーム編集画面で、図面送信用フィールドを追加します。
codeHtml
<label> 図面・仕様書添付 (対応形式: PDF, DXF, ZIP / 最大20MB)
[file drawing-file limit:20mb filetypes:pdf|dxf|dwg|zip] </label>
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「メール」タブの「ファイル添付」欄に [drawing-file] を設定し、送信テストを実施してサーバー側で正常に添付ファイルが中継されるか確認します。
8. 保守運用と表示速度の最適化
製造業サイトは高解像度の大型設備写真や工場全景写真を多用するため、ページ容量が肥大化しやすい傾向があります。公開前に以下の調整を実施してください。
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画像の最適化:
現場撮影のRAWデータや高解像度JPEGをそのままアップロードせず、横幅最大1920px以下にリサイズした上で、WebP形式に一括変換します(EWWW Image Optimizer等の導入を推奨)。 -
Slider Revolutionの遅延読み込み:
Slider Revolutionの設定メニューから General Settings > Lazy Load を Smart または Single に変更し、初期表示のブロックを防止します。 -
不要スクリプトの停止:
WooCommerce機能を使用しない(製品カタログのみでEC決済を行わない)場合は、関連モジュールを停止してアセットの読み込みを削減します。 -
パーマリンクの再保存:
カスタム投稿タイプを導入した直後は、URLのルーティングが不整合を起こして404エラーになることがあります。設定 > パーマリンク設定 を開き、何も変更せずに 変更を保存 を押してリライトルールを再生成してください。