～飛竜の谷～
ひなり
「ないっ！」
ひなり
「おかしいなぁ
ないなぁ」
イカサマ
「どうしたんですか？
何が無いんですか？」
ひなり
「クシャミよ、クシャミ
はっくしょんのクシャミのテクニックが無いのよ」
イカサマ
「くしゃみ・・・ですか・・・」
（テクニックだったんだ・・・）
ひなり
「去年に変な 髭ダルマおやじ に貰った技なんだけど
おかしいなぁ・・・
そこらで買えるものじゃないから、消したりしないんだけど・・・」
ひなり
「実は銀行の中身も、記憶とちょっと違うのよね」
イカサマ
「何が無いんですか？」
ひなり
「あんたのご飯」
イカサマ
「ええええええええぇぇ・・・」
ひなり
「それに、預金もすんごく無いのよ
１０００ｇとちょっとって、少なすぎじゃない？」
イカサマ
（昨年、 「新しい浴衣を奮発して買っちゃった！」
なんて、大喜びしてたの忘れてるわ、この人・・・）
ひなり
「それにさー」
イカサマ
「まだあるんですか？」
ひなり
「これも記憶に無いんだけど 『エンシェントコイン』 が１０枚もあるのよね
まあ、何度かコインを露店で買った事はあったけど
かなり昔の話しなんだけどなぁ」
イカサマ
「何か犯罪的な事に巻き込まれたりしたのですかね」
ひなり
「クシャミが消えてるのは納得いかないから
ちょっと文句言いに行くわよ！」
イカサマ
（銀行の中身と残高はイイんだ・・・）
～ダイアロス事務局～
ひなり
「ちょっと！
あたしの大事なテクニックが一つ消えて無くなっているんだけど
どうなってるの！
島に滞在してなくても、ちゃんと管理するのがアンタ達の仕事でしょ！」
チャイム
「はぁ～、ちゃんと管理してますよ～？
何か問題があっても、ちゃぁんと対応してますし～
でもね～、ひなりさ～ん
ウチラで管理するのは～、最後に訪れてから六ヶ月までなんですよ～
とは言っても～ちゃぁんと～問題の無いように～見てますよ～
ところでね～
ひなりさ～ん
初心者を偽って～
マリエルさんから～
食料の～
不正受給を～してるっていう人が～
いるらしいんですけど～
ひなりさ～ん～？誰か心当たりありません～？」
ひなり
「・・・」
チャイム
「困るんですよね～
島に訪れたばかりの～人達の為の～
限りある食料なのに～
何年も島に訪れている～
ベテランの方が～
弱いからって～
不正に～
食料貰って～
しかも～
その場で満腹になるまで食べて～
お弁当まで持っていくっていうんですから～
どーおもいますー？」
ひなり
「・・・
ちょっと待って、お腹が痛い・・・」
ひなり
「ちょ、お手水に行かせていただきますわ
おほほほほ」
ばびゅーん
～飛竜の谷～
イカサマ
「・・・完璧にバレテますね」
ひなり
「何の事よ
あたしはお腹が痛くなったから、帰ってきただけよ」
イカサマ
「ふ～ん・・・
で
消えたテクニックは、もういいんですか？」
ひなり
「まあ・・・きっとあたしが何かの拍子に、間違って消しちゃったのよ
お役所も忙しそうだったし、今回は、まあ、いいわっ」
ベンフレッド
（うわ～、帰ってきたよこの人・・・なんでまた隣に来るんだろ・・・）
今日も谷は平和です！
>゜))彡～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～