前回は昆布の煮付け. . . じゃなかった。
煮色仕上げまでやりました。


今度は昆布を鐔にかしめて取り付け、仕上げへと行く予定ですが、うまく収まるかなあ。f(^_^;






かしめるのにヤニ台へ固定するんですが、直でヤニにつけてしまうと、取り外す時にやっかいなので、ヤニをバーナーで炙って軟らかくなったらラップを敷いて軟らかいうちに画像のようにめり込ませます。






それで飛び出たかしめ(銅色に見える2点)を頭を叩き潰して平らにします。
かしめの周りは少し削ってえぐってあり、そこに潰れたかしめの頭が収まるようになってます。



固定されたので重曹に水をたらし、手のひらの中で鐔全体をこすり洗います。
その後、例の大根おろしに浸してからメロンソーダの中. . .いや、緑青と硫酸銅混合液の中へ銅線で吊るしてしばらく煮ます。




この場合、以前試し着色してましたので濃くなりすぎないように様子をみながら20分ぐらい煮たと思います。



で、好みの色になったら上げて水洗い。



もし、色が薄いと思ったら、また重曹で洗って大根おろし→緑青と硫酸銅混合液で煮る作業を繰り返し濃くして行きます。
この作業はなるべく空気に触れる時間を少なくして手際よくやるべし、やるべし、やるべしっ!!
酸化皮膜をつくらせない為に。



いよいよ色男になった甲冑師鐔の御披露目です♪♪♪o(^o^)o






じゃじゃ~~~~~~~~~~~~ん!!


けっこう良い色になったと思うんだよなぁ♪

かしめ跡もあまり目立たないし。







裏側は表面処理も表と違うから色着きも微妙に違います。
昆布もさらに黒くなりました!
良く煮えました(笑)


















昆布は飾りじゃなくて、こうやって紐を通す為の紐通し穴だったんです。
意味は10月中旬になったら展覧会ご案内と一緒に書きますので、それまでどうぞ妄想してくださいねー!(^^)/




あっそうだ!

ただ、着色したままだと多少色ムラがあります。
その場合は重曹をブラシに付けて表面を軽く擦ると落ち着くし、艶やかになります。



ほんとはこの前にこの鐔形の蓋が付く本体の製作があったんですが、展覧会作品の為、まだ露出狂になれません(笑)


その辺も10月半ばまでは明かせないのが残念ですがこちらも好きなだけ妄想してください。(^w^)




ではではまたのお越しをー!





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だいぶ間が空いてしまいましたが、久々に彫金のお話をします。



前回は煮色仕上げのテストをし、なんとか染まったので、テストで染まりきらなかった箇所は酸化皮膜がまだ取りきれてないので、再度炭磨ぎし少しでも酸化防止の為、水を入れたコップに沈めておく。




緑青5gと



硫酸銅5gを

1升(1.8リットル)の水の入った鍋へ入れ火にかける。
鍋は銅製かパイレックス耐熱ガラス鍋が良い。


沸騰したら弱火にしておく。

着色する材料を重曹で手の中でこすり洗いする。


予めすっておいた大根おろし。





大根おろしの中に五分赤製の昆布を浸して、すぐに緑青と硫酸銅の混合液に入れる。
こうするといろつきが良くなるそうです。
何故なのかはよくわからないそうですが、酵素とか関係してるのかな?






鍋に入れる時は銅製ワイヤーで縛って割り箸などから吊り下げる。






ガラス鍋は横からも見やすいので色の変化を見ながらできる!
美味そうなメロンソーダみたいですが、飲んだらダメっ!!

緑青は毒じゃないことがわかってますが、硫酸銅は毒ですから。(;・∀・)





そして、希望のいろんなになったら上げてみる。





昆布は五分赤銅製なので黒くなります!
(五分赤銅は銅に5%の金が混ざっている合金です。)








今度は昆布を鐔にかしめで留める作業。




画像がこれ以上はりつけられないので、
続きはまた次回に。















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彫金の記事書く前に、日曜日に高円寺にあるアートショップ 「 アリスと豆の木」の3周年パーティへお邪魔させていただいたのですが、たくさんの刺激をお土産に持ち帰りました。


読者になってくださってるオーナーの東京ジーザスさんやキースさんをはじめたくさんの作家さんや関係者の方々、我が愛弟子の雨ガラスさん、お世話様でした。


すごく、アットホームな感じで楽しかったです。


ひとコマをチラリ。
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こちらアリ豆のもう一人のオーナーさん、


高野えゐみさん作


「シュンたろう」


おに だそうですが、こんなかわいい おに だったらいつでも 「おには~内!」でしょうね♪♪♪


そして
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シュンたろうケーキ♪♪♪
めっちゃ似てる!
かわゆす!!

よくできてるなぁ!




でもこの後、フォークの雨が降り注ぎ、皆さんの体内へと消えました(笑)


ごちそうさまでした~。
(^-^)

ワークショップでは、クッキーの上にお絵描きして、その場で食べたり、お土産にしたりと童心にかえったような気分で力作?を雨ガラスさんと交換。

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雨ガラスさん作


雨茸?


雨ガラスさんらしく怪し可愛い作品だ。




私はクマ型のクッキーをほぼ緑色ペーストでぬったくりアマガエルっぽくしました。
↑↑↑
ひねくれ者(笑)






さて、本題の彫金。
今回は試しに着色してみよう!ってことで教室で先生に手解きを受けながらやってみました。
学生の頃の化学実験のようでワクワクで上手く色が着くかなぁでてドキドキでした。
o(^-^)o



まず先生に用意していただいた薬品を2種用意します。

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上の緑色の顆粒が
。緑青(ろくしょう)
。CuCO3
。水酸化炭酸銅


銅像や真鍮製品などに付着する緑色の錆と同じ。
鎌倉の大仏さんやニューヨークの自由の女神像は表面が緑色ですよね!
アレが緑青で皮膜となって、それ以上錆が進行しないようになってるんだそうな。毒物と言われてましたが、研究の結果無害と認定。



青い顆粒は
。硫酸銅Ⅱ
。青色結晶(五水和物)
。CuSO4
。劇薬指定


魚の白点病治療の青い水はこれだそうな。




この2薬品を5gずつ一升(1.8㍑)の水と※銅鍋に入れ混ぜながら一度沸騰させ、その後弱火に。


重曹で着色する金属を手の中でこすり洗ってから鍋に入れて煮込む。
この時鍋底に決して付けないように!
火が入ったのと同じになり、また表面研磨からやり直さなければならないから。

また本来は混合液に浸ける前にある食物に浸すのですが、今回はお試しの為省略。

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ぐつぐつ!


今回は割り箸で挟み煮ましたが、本来は銅線で箸などから吊るす。


鍋や吊るし線に銅を用いる訳は、他金属、鉄などを用いると化学反応を起こし、望む色にならない為、四分一や赤銅など銅合金と同じ銅製品がベスト。


イオンが関係してるんでしょうが、ここでは難しい話はやめます。
某大手スーパーは間違いなく関係ないっす!
(^皿^)


銅鍋はお高くとまってるので好かん!という方には耐熱性ガラスパイレックス製鍋がお奨め!
中の様子も一目で判るし、30cmぐらいの直径で6千円。


いや、十分お高くとまってるのだけど、銅鍋は3倍以上お高くとまりやがりますからね!
でも、いつかは銅鍋欲しいっす!丈夫だしね!






そして何分ぐらいだろうか?
20分ぐらいかき回しながら浸けていた鐔殿を引き上げると なんと!?
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けっこう良い色!
ちょっと薄緑がかった燻し銀色って表現合ってるかな?


オッホッホッホッホッ♪♪♪
嬉しい!!



先生も冗談で
「失敗するかと思ってたのに!」って笑ってました。

失敗した方が上手く行った時よりも多くの事を学べるからである!


ある意味残念だけど、色がちゃんと着くという事は、それまでの作業をきちんとやったからだそうです。


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昆布もちょっとそれっぽく見えるかな?



最後は水洗いして、とりあえずお試しは完了!


箸で挟んだ箇所や、酸化皮膜が取りきれてない箇所があり、皮膜は炭で再度研磨して取り去り、着色本番に備えます。


でも、本番前に先にやってしまわなければならない事があったので、次回へ続く!


(^-^)ごきげんよ~~~~