立憲民主党と公明党が進めてきた新党構想について、ついに党名が「中道革新党」になるという話が出てきた。名前が決まったことで、「いよいよ本気なのか」という見方もある一方で、個人的にはこの時点でかなり厳しいスタートだと感じている。正直に言えば、名前を聞いた瞬間に失敗する未来が浮かんだ。
まず、「中道」と「革新」という言葉の組み合わせ自体が分かりにくい。中道なのか、革新なのか、どっちなのかがはっきりしない。政治に詳しくない人ほど、「結局どんな政党なの?」と首をかしげると思う。党名というのは、支持層に一発で方向性を伝える重要な看板だ。その看板があいまいな時点で、かなり不利だと思う。
さらに言えば、この新党の中身を考えると、名前以上に厳しい問題がある。立憲民主党は立正佼成会との関係が深く、公明党は言うまでもなく創価学会が支持基盤だ。この二つの宗教団体は、歴史的にも考え方の面でも決して相性が良いとは言えない。むしろ、対立関係にあると言っていい部分もある。
この時点で、「支持母体がぶつかる構造」を抱えた政党になる。これは政策以前の問題だ。選挙というのは、理念やスローガンだけでなく、組織がどれだけ一体となって動けるかが勝敗を分ける。立正佼成会と創価学会が同じ方向を向いて本気で選挙を戦えるのかと考えると、どうしても疑問が残る。
また、有権者側の感情も無視できない。すでに「立憲アレルギー」「公明アレルギー」と言われる層が存在している中で、その二つが合体した政党となれば、アレルギーが相殺されるどころか、むしろ強まる可能性もある。特に無党派層からすれば、「よく分からないし、ちょっと距離を置こう」となるのが自然な反応だろう。
これまでの議席計算を考えても状況は変わらない。仮に中道革新党を軸に、立憲・公明・共産・社民・れいわといったリベラル勢力がまとまったとしても、現実的には130議席前後が限界だと思う。一方で、自民党と維新、そこに国民民主や参政党などが加われば、勢力図は大きく崩れない。
結局のところ、「中道革新党」という名前も含めて、この新党は誰に刺さるのかが見えない。既存の支持者を完全に固められるわけでもなく、新しい支持層を大きく広げられるとも思えない。政界再編という言葉の響きは魅力的だが、現実はそんなに甘くない。
個人的には、この新党は話題にはなるが、長続きはしないと思っている。名前、支持基盤、党同士の相性、どれを取ってもハードルが高すぎる。今回の「中道革新党」というネーミングは、その厳しさを象徴しているように感じてならない。