ケイ素は14属第二周期の元素で自然界では二酸化ケイ素の形で、石英や水晶として存在する。
クラーク数は酸素に継ぐ2位。
単体は融解塩電解または、炭素との還元によって得る。
二酸化ケイ素
二酸化ケイ素は同じ14族である炭素と異なり、網状につながる。これは、炭素が酸素と二重結合をするのに対し、ケイ素は二重結合を嫌うため、4つの腕が4つの酸素と結合するからである。
この時、酸素は2つケイ素に結合しているため、それぞれのケイ素に1/2結合していることになる、寄って1/2個の酸素と4カ所で結合しているため、SIO2とかける。
二酸化ケイ素は水酸化ナトリウム、及び炭酸ナトリウムと反応してケイ酸ナトリウムを生成する。
2NaOH+SIO2→Na2SIO3+H2O
Na2CO3+SIO2→Na2SIO3+CO2
また、二酸化ケイ素はガラスの主成分であり、これはフッ化水素と反応する。
SIO2+4HF→SIF4+2H2O
SIO2+6HF→H2SIF6+2H2O
ケイ酸ナトリウム
上述の反応によって生成する。
水を加えて加熱したものを水ガラスという。
ケイ酸ナトリウムは塩酸と反応して、ケイ酸を生じる
Na2SIO3+2HCl→2NaCl+H2SIO3
シリカゲル
上述の反応によって得られたケイ酸を加熱した時に生じる
SIO2・nH2O(0
多孔質であり吸着性にすぐれ、乾燥剤、脱臭剤として用いられる。
構造は二酸化ケイ素の酸素の一部をOHに置換したかのような網状
半導体
p型、n型半導体が存在する。
ケイ素に対し13族を少量混ぜることで、電子が少し不足したケイ素化合物ができる。
ケイ素はこの不足分を全体で補おうとするため、このとき不足した場所に電子を送る。
すると新たに電子を不足の箇所が生じるため、またそこに電子を送る。
この繰り返しによって、電荷が+に偏った場所が移動する。
これによって電気伝導性を得る。
この+に偏った場所をpositive hole 正孔という。このpositiveのpに由来して、このタイプの半導体をp型半導体とよぶ。
ケイ素に15族などを少量加えたものは、15族がケイ素より電子を一つ余分に持つことからその余剰電子をケイ素全体で負担しようと、前述のように電子を次々とほかのケイ素に受け渡して行く、この電子の受け渡しにより自由電子が生じる、自由電子が生じると、あたかも金属結合をしたかのようになるため、電気伝導性を得る
これをn型半導体という。nはnegativeを示す