年々歳々人同じからず(2) | goukakuojisanのブログ

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31年連続で塾生の全員を合格に導いている中学受験専門塾の塾長が語る「中学受験」・・・「うかろうよ」

●年々歳々人同じからず(2)


私の中学受験の最初の挑戦は塾是とはいえ散々なものでした。生徒に本当に申し訳なく思っています。後にこの年の生徒たち2人は高校受験の際に数学を指導してきちんとリベンジをしましたが、合格率が7割を割ったのはこの年が最初で最後でした。


とにかく、無知というものは恐ろしいことで、「合格させなくていい」なんて塾があること自体理解できないことでした。


この塾には早々に辞表を叩きつけ、次の年からは「合格」に向けてまい進しました。「落とした」という痛みは今でも心にくすぶっています。


この仕事を続けていくうちに、こうすれば生徒を合格に導いていけるというメソッドはもちろん確立してはいますが、絶対にあってはいけないのが「慢心」です。そのわずかな心の隙間に生徒を落としてしまう罠が隠れているからです。


35年間指導していて、授業の中で「あぁこうやれば楽にすばやく生徒が解ける」という方法がいくつもいくつも生まれています。授業は毎年同じではありませんし、もちろん生徒も一人一人違います。その理解度や精神的な弱さの違いを、毎年克服してついに生徒の全員合格を果たしたときは本当に、うれしいというより、やっと仕事をやり終えた・・・そんな気がしました。


そして23年前から今年まで生徒全員が合格してくれていますが、決して順調に歩んできた道ではありません。23年それぞれ懸命の日々があり、いくつものドラマがあります。


今年の6年生たち、過去の生徒に照らし合わせて・・・といった当てはめは間違っています。目の前の生徒は過去にいた生徒の誰でもなく、紛れもない「個人」なのです。感覚や性格、まったく初めて出会う「個人」なのです。


どうしたら成績が伸びるのか、どう教えれば苦痛を与えないで伸ばしていくことができるのか、毎日が戦いです。しかし楽しい戦いでもあります。今まで伸びなかった生徒はいなかったからです。慢心しないで懸命の精進を積み重ねていれば必ずむくっと伸びる日が来ます。


今がどうであれ、今までがどうであれ、生徒たちとの精進の日はこれからも続きます。こうして伸ばしていったという泥臭く、手間隙のかかる指導を手を抜かず、丁寧に続ければきつと合格につながる・・・そのいくつもの成功の経験があるからです。



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