北海道産のさんまの相場も一段落し、拙宅の食卓も秋を迎えた。

記念すべき初さんまをどう調理するかが、毎年の課題。

IHグリルの電熱線であぶったりしたら初さんまに失礼だと思う訳です。


斧と薪と熾きの日々

やっぱりさんまは直火で脂がボタボタと落ち、煙りにむせびながら焼くのが理想。ココは木端をコンロで燃やし、熾き火になる手前の炎で炙ってやる事にしました。


木端に火を着けし、熾きになるまで放置する訳ですが、お隣りが雑木林でもあり、しっかりと火守りをする必要があります。しかし夏を惜しむヤブ蚊は夕暮れの時間、数十匹の集団で蚊柱となり、猛威を振るって襲って来る為、とても火守が出来る状況にない。

数日前に掃除をしたストーブにコンロがすっぼり納まるのではないかと思い、2本の蟹目状薪ストッパーを外して入れてみると、まるでオプションアイテムかの様に、すんなりと納まりました。


斧と薪と熾きの日々

薪ストーブの中でコンロが熾き火を作っている、あまり見る事の無いおバカ的な風景。

煙突もしだいに暖まり、ドラフト効果を目視確認したので、ひょっとしたらこのままいけるんではないかと思い、さんまの直火焼きを家の中で敢行した。

斧と薪と熾きの日々

直ぐにボタボタと脂がしたたり落ち、熾き火の上で白煙を爆発させながら炎と化しつつ、さんまは正しく炙られて行く。


斧と薪と熾きの日々

一方大さんま臭を含んだ大量の白煙は、窓全開にも関わらずどんどん煙突に吸込まれ秋の夜空へ消えて行きました。


斧と薪と熾きの日々
皮が炭化した正しい直火焼きのさんま。




斧と薪と熾きの日々

見た目は悪いが、火力が強いので身はジューシーでホコホコ。

幼少の頃、庭先で蚊に刺されながら七輪で焼いたさんまの味。

使い方は正しくないが、確かに薪ストーブは調理器具であった。