おいらの会社はだいぶん危なかったようで、フランスの会社から金出してもらって、何とか立て直した。

 系列と思っていたF銀行が助けてくれないし、M商社も動かなかったな。みずほグループがどうにか支援で動くかと思たら、フランスだぜん。

 

 そんでそのおえらいさんな。どんどんリストラして、工場閉鎖して、採算性優先、合理化やて。わしらちょっとしたひらめきで車作ってきてんねん。無駄を省いたら俺らの独創性はしまいや。

 

 まあなんだかんだも、会社の業績が上がったんだが、上がね、結構もろてんですわ。海外じゃ10億は当然じゃ、言うてリストラされたり、工場閉鎖されてひっこさなあかんかった社員の苦労をものとせず、儲けてはったんじゃ。

 

 まあ、倒産から救ってくれたんやから、それなりの対応はするけどな。なんだか三菱も手に入れてルノー、日産、三菱3社連合で世界に対抗すると言い出したあたりで、なんだか仕事しねぇ役員をゴーンのおっさんが連れて来たんだわ。

 

 ベルサイユ宮殿で再婚式したりとか、日本人じゃ薄みっとねぇことしてるって噂があったな。俺ら、現場の人間がどうなってるんだ!と言ったら日本の社員にも腹が据わった上がいてな「ゴーンを追い落とす。これはリストラされた社員の敵討ちだ。やられたらやり返す、倍返しだ」

 上の方にも丹念に資金の流れを追ってきた官僚的な人物がゴーンと取り巻きに憤りを持っていた。

 

 社長、ここで決断ですぜ。検察の方にも辞め検の〇〇さんを通じて司法取引ができるか相談して、情報は渡してあります。検察は近々動きますぜ。

「分かった。日本の企業風土に合わないゴーンを切る。声明文ではなく、会見での説明文を作っておいてくれ。マスコミにも事前に根回しだ。我々に正義がある。マスコミもこっちに取り込め。

 

 一方で、フランス政府が後方に控えているのだ。政治家にも一報を入れておかねばならない。

 財界にもルノー株の買い増し狙いか、はたまた日産株の買戻しか、基金が集まるか極秘裏に作戦が練られた。

 

 会社内の不正を暴く、トップの失脚、その後、「ルノーが日産を子会社化しようとしている」「現場はゴーン体制で日産がグダグダになるよう、意欲を削がれている」などの危機感を訴える声がある

 

 ゴーンのバックのルノーのバックはフランス政府だ。こいつは難敵だ。これに向かうには金と政治力だ。

 

勝てるなら政商が政治家と足並み合わせてルノーの株買いか日産の買戻しのウルトラC仕掛けるかを。政商は利が上がると分からなければ動かない。仕手筋が暴落の絵を描いたがストップ安までは下らず、第一手としては上々の下げだ。

 次に大口の買い注文。ここから株の争奪戦。機関投資家が依頼を受けて大きく株価を動かしてくる。

 

 フランス大統領の参謀と水面下で交渉できる経済官僚、政治家がいるかだな。

 

 司法、経済、株取引の大口機関、政商がこれからだ。社内での抗争は一段落し、今後は会社の外での激しい駆け引きに入ります。

 

 

 

全くの妄想です。登場人物は架空です。麻生太郎などが何もできるわけないですから。日産の捜査には何の関係もない誇大妄想のたわごとです。キーマンは早めに相談受けた辞め検の若狭だな。へなちょこ若狭。へなちょことは個人の特定できるものではありません。フィクションです。