日曜に羽生さんがNHKの番組に出ていた。

 奇しくも、昼のクギズケという番組で、高田純次氏が「将棋の手なんて角筋を開けるか飛先の歩を進める程度でそんなに手はないでしょう。」と言って顰蹙を買った場面に遭遇した。

 

 ただここ10年の名人戦では角筋を開けるか飛車先の歩を進める以外の手はなかったというようなコメントがあった。

 AI(人工知能は飛車の隣に金を上げるという奇手に出たのだ。

 

 人間が定石として考えているものを軽々と超越している。人間では2000年はかかるような対局を高速で行ってAI同士が棋譜を基にした情報からはるかに先の手を考え付いて、AI同士が戦いを繰り返し、ついには人間を超越してしまったのだ。

 

 チェス、囲碁に続き、将棋もAIに敗れた。定石にとらわれ過ぎた人間はおのずと限界を迎えるのだ。

 

 これを実際の戦争に当てはめることは可能か?

 

 人間の心理を操らねば、不確定要素は高いと思うのだが、取った駒を打ち込んで成り、ができる将棋ですらAIが勝ってしまうのだ。

 

 国民性、これまでの戦争での考え方、その後(戦後教育)の教化で同国民性が変わったか?裏切り、部族間の対立、宗派間の対立、民族的なもの、アフリカンアメリカンやヒスパニックの人種と学歴などから個別の「犯罪傾向」は分かるようなんだが・・・・。

 

 局地戦ではAIは強かろう。大局での戦略と現地での戦術、戦術ではAIが強かろうが、大局での戦略では果たしてAIはどこまで進化しているのであろうか>

 

 チェス、囲碁、将棋での優位さを証明したが、今後は「戦争」のシュミュレーションに使用されるのであろうし、すでにされているのであろう。

 

 本能寺の変のような突発的事項、賤ケ岳の戦いでの前田利家の戦線離脱、大軍でかかりながら翻弄された大坂真田丸の戦い、布陣としては西軍が有利であったはずの関ヶ原。

 

 人間の予測不能な行動、功名を焦った大坂の陣での家康方、調略という要素があれば理解できる関ヶ原の勝敗。人間関係、腹芸、面従腹背、こういった要素までAIが理解して戦略を立てるようになれば、戦争は新しい局面に入るであろう。

 

 今は巡航ミサイル、ステルスの無人偵察、衛星からの攻撃目標の設定、などからのシュミュレーションが表に出ているが実は裏ではもっと深いことが行われているかも知れない。

 

 例えば、こういったブログのビッグデータ、世界規模でおこなわれているサイバー攻撃、マスコミによる選挙に向けての情報操作(イギリスのEU離脱、トランプ大統領、イギリスの与党の敗北など)。これが大きな「戦略」としてAIが仕掛けていることだったら・・・・・?

 

 株は高速売買で俺のようなアノマリー、定石(明けの明星、三空叩き込みなど)を重んじる売買などはAIによってとっくに「過去の遺物」にされているのであろう。

 

 玉砕を避けるように指示し、それまでの日本軍の戦い方を変えたFOXと呼ばれた指揮官。こういう目先を変える方法がAIを狂わせることが現代でもできるのか・・・・。いま、AIを用いた分析で戦えばべトナム戦争はアメリカの勝利になっていたかもしれない。

 

 将棋に勝ったAIは「(将棋の)神」の領域だと、対局した棋士が言っていたから間違いないでああろう。

 

 

 

 

  神には勝てんよ。