ある日、りんご村に、チェリーを広めようと赤鼻のベッキーさんとベンさんが引っ越して来ました。
ベッキーさんとベンさんは、早速チェリーをりんご村の人々に配って回りました。
ところが、りんご村の人々はみんな元気がありませんでした。
なせかというと、近頃りんご村には、なかなか元気な太陽が顔を出しません。
村人のみんなは、今年のりんごの出来栄えばかりを気にして、心配顔でうわさ話ばかりしています。
チェリーのおいしさを広めようとチェリーを配るベッキーさんとそのダーリンのベンさんだけは、
ニコニコ顔で元気です。
そんな二人を見て、りんご村の人々は口々に
「移民の赤鼻はのんきだねー。」とか、
「世の中の動きを知らないんだ。バカだなー。」とか、
口々に悪口を言っていました。
すると、
空には少しづつドロドロ雲がわいてきました。
それでも、ベッキーさんとベンさんは、いつも仲良しこよし、
元気るんるんです。
そんなある日、ベッキーさんんとベンさんが今日も元気にチェリーの木の世話に出かける道々・・・
,
村人たちのうわさ話が創り出した、ドロドロ雲に囲まれてしまいました。
周りは、真っ暗。
二人は、手を取り合って、しっかり足元を確かめながら、
一歩一歩着実に小山を抜け、
林を抜け、歩き続けました。
すると、しばらくして二人は、キラキラ光る大きな水溜りに出くわしました。
真っ暗闇の中、その水溜りだけは、何故か不思議に暖かな光で包まれていて、輝いてみえました。
二人は立ち止まってしばらくそのキラキラ光る水溜りを眺めていました。
すると、そこに写る二人の顔がだんだんはっきり見えてきたかと思うと、
突然強い光と共に浮き上がり、太陽のように暖かい光を放つ手鏡に変わりました。
そして手鏡は、
「私は、あなたたちの強い暖かな心が創り出した鏡です。私を誇りとして持ってお行きなさい。」
と言いました。
二人は、その鏡を誇りとして持って、歩き出しました。
もう、暗い闇もどんな道も恐くはありません。
二人は、無事家に到着することができました。
そして二人は、鏡を食卓に飾って大切にしました。
ある日、二人が枯れてしまった食卓の花をかたづけようとすると、
窓から注ぐ太陽が鏡に反射して、枯れたはずの花に当たると・・・・
どうでしょう。
元の元気な花に戻りニコニコ顔です。
『この鏡には、素敵な力が宿っているんだわ』 と、
ベッキーさんは大喜びしました。
そして、ベンさんも一緒にニコニコです。
やがて、村では収穫の季節が近づいてきました。
ところが空は相変わらず曇り続き。
②へ続く