振り返ればゴアゴア③『うそでもいいの』 | GORE GORE GIRLS

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西山雅之の演劇ユニット「GORE GORE GIRLS(
ゴアゴアガールズ)」。
皆様に笑いと感動と川柳をお届けにあがりました。

振り返ればゴアゴア。第三回は『うそでもいいの』。演歌のタイトル?この公演は2011年5月の公演。そうなんです。忘れもしない震災後すぐの公演だったんですよ。

 

2011年3月11日、あの時間、自分は嘘みたいだけど芝居を観てました。ザムザ阿佐ヶ谷っていう地下の劇場で。これはその芝居を観た人たちの間でその後語り草になったんだけど、劇中で「地震がきた!」みたいなセリフがあってその後しばらくして強烈な揺れがあったんです。でもさすがにそれが演出だとはだれも思わず、芝居は止まり全員地上へ避難、そして公演は中止。

 

そこからすべての劇団は岐路に立たされたと思います。この状況で公演ができるのか、やってる場合なのか、お客さんはくるのか、不謹慎ではないのか、、、今でも鮮明に覚えてる。すでにゴアゴアもチラシはできてるし劇場もおさえてたし。特にゴアゴアはくだらない(といわれる)コメディを、笑いを作ってたからやってる場合なのかかなり悩んだ。まあでも結局やったんだけど。そのとき自分を動かしたのはなんだったんだろう。偉そうな大義名分じゃないことは確かなんだけど、公演中止したところで何か変わるのか?なんというか体に従った感じだった。だからやれないやつはやらなくていいって言った。

 

 

よりによってこんなかわいくないチラシデザイン。『うそでもいいの』はイタコの話だった。イタコって!知ってます?イタコって青森県の恐山にいる死者がのりうつって話せすことができるあれです。白装束のおばあちゃんたちが有名だけど、そのイタコの若手が東京にでてきて活動するもうまくいかないみたいなコメディで。不謹慎っていうレベルじゃないよな。劇場は2回目と同じ八幡山のワーサルシアター。この時は美術も入れてボロアパートの舞台セットを組んだ。

 

 

 

 

拍手の後、お客さんが泣いてた。まあそういうシーンもあったんだけどこれは衝撃を受けた。自分は笑いを作りたかったはずなのに、みんな感動して帰っていく、、、。作品として稽古も積めて、まとまったけどコメディとしてはコカしたといっていいと思う。

まあ映像見るとどうしようもないくらい演出が下手だったっていうのもあるんだけどさ。その時はわかんないよ!今だからわかるんであって!、、、キレイな逆切れですね。まあとにかくこの公演で心を入れ替えたというか、ちゃんと自分がまず笑えるものを作らなきゃだめだと強く思った。まああたりまえなんだけどさ、あたりまえのことが夢中でやってると案外できないもので。

 

わざわざこんなこと書かなくていいのにとも思うんだけど、それでも一人でもゴアゴアに興味を持ってもらえればと思って書いてます。その一人に自分の笑いが突き刺さるように。今はそんな風に考えてるんです。そしてここまでが第一期のゴアゴアです。次からがみにきたお客さんが笑いどころがわからずドン引きして半分に減った第2期の始まりなんです。

 

とりあえず今回も長々とお付き合いありがとうございました。とブロガー気取りでしめさせていただこうかと思います。でもみなさんお気づきのとおり、幻覚キノコ食べながら書いてます。

 

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