gooyumi-My Bookmark

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私の読書記録(今話題の本・気になる本)
 話題のこの本、気になるあの本、私はこう読んだけどあなたは?

Amebaでブログを始めよう!
旅猫リポート/有川 浩

¥1,470
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Caution! 読んだら泣きます、泣くよ!

僕の名前はナナ、雄猫。
オスなのになんで?メス猫みたいな名前じゃん!
と、おっしゃるあなた、これには訳があるんです。

僕の飼い主、悟は子供のころハチという名前の鍵しっぽの猫を飼っていました。
命名の由来は眉毛の位置に八の字みたいにミケ色の模様が入っていたからなんだそうな。
安直だよねぇ、この名前の付け方!
でも訳あってこのハチとは生き別れ、ベベンベンベン(笑)

それから幾年月、大人になって僕と運命的な出会い、ベン。
ハチそっくりの眉毛猫、僕と出会ったというわけ。
しかもシッポは7の字鍵しっぽ!
これは飼わずにいられまい。

ところがあろうことか、よんどころない事情で僕とも別れなければならない運命に、ベン。

そんでもって新しい飼い主探しの旅に出た一人と一匹の運命やいかに?
  
カルテット!/鬼塚 忠

¥1,365
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 どこにでもいるような家族、父、母、高校生の長女、中学生の長男。
浦安に住む永江家はごく普通のサラリーマン家庭だった。
一か月前までは…。
だが父親のリストラを契機に、それまでは見ようとしなかった綻びが目立ち始めていた。

 父・直樹 家族を養うためと会社に身を捧げてきた自分はいったい何だったのだろう?
 母・ひろみ 家庭を顧みない夫の分もと頑張ってきたのに…。
 長女・美咲 両親の関心は弟にばかり。
 長男・開 何のために自分はバイオリンをやっているんだろう?

 それぞれの悩みを抱えながら永江家の時間は流れていく。
だがある日、10年前に行ったひとみの母テルの誕生日祝いの演奏会を再現することになった。
当時は幼なかった開も加えたカルテットで!


          ・・・・・・・・・・

 よくある話、結末まで見えそうな話。
でもまあいいか、浦安が舞台だと言うし、映画化したって言うから、浦安市民としては話のタネに。

 予想通りテレビドラマのように話は進行!
最後はお涙ちょうだいでチャンチャンかと思いきや、家族それぞれに自身の解決策を用意したのがいいね。
特に開君に思う存分葛藤させ自分の道を考えさせたのがよかったな~。

「それってよくねぇ!?」 (美咲ちゃんならそう言うな!)
ジークフリートの剣/深水 黎一郎

¥1,575
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 若きオペラ歌手,和行と有希子。二人は学生時代からの付き合いだった。
有希子はひたすら和行だけを思いつめ、恋人としてだけでなくある時は母親、ある時は教師、ある時は家政婦、あるいはマネージャー役まで買って出てすべてを和行の為に捧げていた。


 そんな二人にバイロイト音楽祭「ニーベルングの指輪」の出演という大チャンスが訪れた。
和行はヘルデン、テノールとしてジークフリート役、有希子はオルトリンデ役として。
公演後は二人はめでたく結婚し、有希子は家庭に入ることになっている。

 
 だが、思い起こされるのは名も知らぬ老婆の予言。
   有希子・・「幸福の絶頂で命を落とす?」
   和行・・「恐れを知る事になる」

 二人の運命や如何に?


          **********

 一見して作者のオペラに対する造詣の深さに感服!
これは『エコール・ド・パリ殺人事件』の時にも感じたことだが芸術全般に亘っての深い知識が物語の厚みをより一層高めている。
ただ時折説教臭くなるのは否めないが…。

鼻につくのが和行の男としての傲慢さ、不遜さ。
だが「恐れを知らぬ男」ジークフリートを演ずる者として敢えてそうしたのだとしたら、これは作者の意図したとおりの仕上がり。
ワーグナーの女性の愛絶対主義に対して、和行がくさしているのとは好対照だ。

 私の不満はミステリーに拘らず純愛小説で仕上げても良かったんじゃないかという点。
ミステリーに拘るあまり、後半登場する大道芸人まがいのバイオリン弾きの青年ができ過ぎの感あり。
k.m.p.の、ちいさなお片づけ。/k.m.p.

¥1,050
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 今回の地震で一時避難として娘の家に身を寄せている私。
最近老眼も進んでまとまった本を読めないでいたが、すすめられるまま気楽に読んでみた。
ところがどっこい、漫画はあなどれませんぞーっ!
こんなに情報満載の本があったとは!
はい、おすすめです!!◎

 K.M.P(金もうけプロジェクト)というふざけたネーミングのユニットが、日常生活のあれこれをつづった本!
この本でははキッチンと机周りのお片づけを中心に書いています。

 片づけるのが苦手な人は必見!
かくいう私もお片づけ情報満載のこの本に刺激され、そうか、そうかー、そうだったのかーと妙に納得しながら乗せられて、娘の家のキッチンを整理しまくった!
もはや手遅れの築ウン十年の我が家と違って、やれば売って響く気持ちの良さ!
楽しかったーっ!
勝手にふるえてろ/綿矢 りさ

¥1,200
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 26歳、OL 。
私には二人の彼がいる。
一人目はイチ―中学生の時の初恋の人。勿論片思い。でもイチを思う心だけはだれよりも強い。
二人目はニ―会社の同僚、向こうからアタックしてきた。
でも理想のイチ、10年かけて美化されたイチと比べるとどうにもしっくりこない。

 二人を天秤にかけてる私って悪い女?打算的?

          **********

『蹴りたい背中』で芥川賞を受賞した作者の読者待望の次作。
楚々とした美人の作者が放つスカッとするような言葉の数々に同感を覚える読者も多いのでは?
それにしても作者と等身大の主人公の言動か?と思うと、妙なところで納得したり感心したり。

 彼氏募集中のあなたにおススメ!
高峰秀子の流儀/斎藤 明美

¥1,680
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 大女優、高峰秀子。
この本は高峰、松山善三夫妻を「かあちゃん、とうちゃん」と慕った作家、斎藤明美さんが婦人画報に掲載した記事をまとめたものである。

 勿論お名前は存じ上げていたが、この本を読むまで高峰秀子という人の壮絶な人生を知る由もなし、主演された映画の一つもちゃんと見たことのない私である。
が、年末に亡くなられ本屋さんに追悼として並んだ本の数々を見るうち、ふと、同年代の母に読んでもらいたいと思った。
それはこの本の目次のあまりの潔さからであった。

「動じない」「求めない」「期待しない」「振り返らない」「迷わない」「甘えない」「変わらない」「怠らない」「媚びない」「驕らない」「こだわらない」。

これらのどれ一つをとっても私には成しえないものばかり。
だが…
著者いわく、高峰秀子という人はこれらのどれもを兼ね備えた人だというのだ。
さらには“年寄りの三種の神器”「昔話」「愚痴」「説教」からも無縁の人だという。
長年付き合った著者自身も彼女の事を、稀有な存在だと大絶賛している。
「いや~それは“好きになったらアバタもエクボ”ってことじゃないの?」ではないらしい。

 ではいったい彼女はどういう人なのか。
著者は言う。人は大別すると大方次の3つに分けられると。
 ①何もわからない人
 ②わかっているが実践できない人
 ③わかっていて、なおかつ実践できる人
高峰さんは間違いなく③の人だそうな。

「人としての理想、人としてどうあるのが麗しいか、本当の幸福とは何かを知っている人、そして実践している人、そこが高峰秀子さんの普通じゃない所なのだ」という。


 世の中にこれほどの自制心で人生を歩んできた人がいるだろうか。
聖人としか言いようのない高峰さんの86年の人生の来し方とは…想像するだにすさまじい。

 さてさて、いったい89歳の母はどう読むのだろうか。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎 夏海

¥1,680
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 いやいやいや、恐れ入りました!
しちめんどくさい経営学の本をここまで凡人向けに読ませるとは!
息子に勧められなかったら、話題の本でなかったら、ぜーったい手に取らなかったと思うんです。
私的には!

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 みなみは偏差値60を超える進学校の野球部女子マネージャー。
受験校のご多分にもれず、野球部は見栄えの良い内申書のための部活になり果てていた。
だが彼女は入院中の親友、夕紀の役に立ちたい一心で代役マネージャーに真剣に取り組もうとする。
まずは、「マネジメント」、あるいは「マネージャー」とは何かということから・・・。
そこで名著と言われるドラッカーの『マネジメント』をひもとくのだが・・・。

          **********

 経営学部、経済学部の先生!
あなたは学生に、ここまで「マネジメント」というものを分かり易く教えられますか?
「書を捨てて、街に出よう。」という言葉があったけれど、もしまだ読んでいない頭の固い先生がいたら、カビの生えた年代物のノートは捨てて是非読んでみて下さいね!
シューマンの指 (100周年書き下ろし)/奥泉 光

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 謎めいた手紙から始まるこの作品は、回想という形で語られる。


 主人公のは30年間封印してきた事柄を今、解き明かそうとしている。

 それには「ダヴィッド同盟」という奇妙なグループを語らねばならない。
構成員は音楽家シューマンを敬愛する4人の高校生だ。
正確には天才少年ピアニスト永嶺修人が主導したグループと言ってもいい。
はそんな修人を羨望の目で見る音大志望の高三生だ。
後の二人は私の幼馴染の音楽マニアの堅一郎と修人の同級生佳美。
彼らはシューマンが夢想した「ダビッド同盟」をまね、シューマン談議にノートを回覧する。
 ところが彼らの通う高校で事件が起こった。
女子高生殺害事件だ。
偶然にも佳美を除いた「ダヴィッド同盟」の3人がそこに居合わせた。

 疑心暗鬼になるの心に様々な憶測が渦巻いて行く…。


          **********

 この本はという主人公が自ら封印してきた30年前の事件を解き明かすというスタイルを取っている。
ミステリーではあるが、音楽家シューマンや楽曲そのものにも大きくページを取り、音楽音痴の方にはいささか手に余る部分もあるのではないか。
最後まで読者を引っ張っていくが、結果を読者に委ねてしまった所が不満である。
また何もそこまでにさせなくてもいいのにと思う部分も無きにしも非ず。
とにかく一見。



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ラスト・チャイルド (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1836)/ジョン・ハート

¥1,680
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13歳の少年ジョニーの双子の妹アリッサが誘拐された。
しばらくして父は失踪、母は薬漬けの日々に。
以来、ジョニーは祈る事をやめ、犯人探しの毎日だ。
一年後、今度は同級生のティファニーが誘拐された。
依然として犯人の目星もつかめない警察に、ジョニーの不信感はつのるばかり。
だが、警察も手を拱いていたのではない。
主任刑事のハントは、心身症ではないかというほどこの事件に入れ込んでいた。
それというのもジョニーの母、キャサリンの美貌と危うさのためだった。


          **********


 一見、ありきたりのミステリーと思わせながら、この作品が重きを置いているのは家族の絆だ。
平和な家族が訪れた災難によって崩壊するさま、守ろうとする家族の奮闘、再生しようと努力するさまがさもありなんと描かれる。
そして個々の人間、とりわけ少年ジョニーの心の軌跡がまさにラスト・チャイルドとして描かれる。(作者の意図したラスト・チャイルドとは違うのだが)


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雲と我 何処を目指して 歩を進め
野球帽 被りてオナガ 木の実食む
リタイアと そしるな尾花 天を見る
護るわよ 原始の赤米 案山子ママ
スイミーは 何処数多の 鰯雲
赤米は ネットと案山子に 守られて
彼岸花 先祖に会わで 何とする
珊瑚樹の 総身に簪 重たそう
天高く 靴音高く 野菜高
匂い立つ 金木犀の 宿探し