こんばんは。


母には事故による脳損傷がありました。
医療関係者からは
若ければ回復して元に戻ると言えるけれど
高齢者だから元通りは厳しい・・・と言われていました。


それを聞いた家族の私は
「もうダメなんだ、以前の母には戻らないんだ、違うんだ」と思いました。


どこにも希望につながる言葉は表現されていません。
淡々と厳しい現実を受け入れて、それを日常として暮らしていく、
そう思いました。


夏。
8年前に他界した父のことを
母はムキになって
「お父ちゃんは生きているっ!」と
強く私に言いました。
そういう母に話を合わせて
私は父が生きているかのように母と話をしていました。


今日、母は「お父ちゃんは天国だ」と言いました。
私が誘導したわけでもないのに。


しばらく私は時間がとまりました。
えっ?????
あっ?????


その言葉はほんの数秒でしょう。
その数秒は
夏とは異なっていたんです。


私には変化です。


専門家からみたら
行ったり来たりよくあること
まだらでまたもとに戻るかもしれない
その繰り返し
といったようなことかもしれません。
回復に結びつくような出来事ではないでしょう。


前には言えなかった言葉、
前には使えなかった表現、
前には見せなかった表情、
前にはなかった目の輝き、
これらは診断や治療からみたら意味もなさないかもしれないけれど、
家族には変化であり、喜びであり、明日への希望でもあるのです。
濃霧が少しずつ晴れていくような感じです。


治らない。
元には戻らない。
でも
あきらめない。
へこたれない。
本当に最後の日まで。


めちゃくちゃゆっくりで
どうしようもなく時間がかかるのなら
それに付き合っていけばいい。
「お父ちゃんは天国だ」を聞いたのは1年4ヶ月ぶり。
まだらでも
まぐれでも
確かに
母は言った。
これは事実。
どこかに父を見送った記憶があるから言えたことなんじゃないかなぁ。。。。


他の人にはわからない感情。
家族だからわいてくる思い。
力説する気はさらさらない。
ただ、
きっと世の中の家族の数だけ
その家族にしか感じ取れない思いや
心境があるんだってことは実感できたかもしれない。
それを私は大切に抱えていきたいと思ったのです。


ありがとう


それでは またね。