「ボディビルの大会あるやんか」

「テレビでは見たことあるわ」

「あの会場でさ、なんか掛け声について独特のカルチャー炸裂することあんねんな」

「腹筋板チョコか!とか?」

「そうそう、ほなちょうどその例から話そか」

「長くなりそうやなぁ」

「腹筋板チョコか!言われてもさ、色々板チョコには要素があるわけやんか」

「見た目のたとえで言うてるんやろ、割れてる腹筋が、板チョコの格子に見える、いうことで」

「いやわかりづらいわ!」

「わかるやろ……」

「いやさ、俺パティシエやん?」

「初耳やし事実に反するわ、お前の好きなもんはカロリーや、お菓子に拘り見せたことないやんけ」

「言い過ぎやろ、まあええわ。ほんでさ、腹筋板チョコか!言われたらさ、「あれ?板チョコに含まれる脂質が100gあたり40gだから、体脂肪率40パーセントって言いたいのかな?」ってなるやん」

「それはお前の腹が三段やからやろ、鍛えてたらそんな体脂肪率なわけないからたとえ要素として脂質は消えるわ」

「わかった、ええわ。そしたらさ」

「まだ続くんかいな、なんや」

「板チョコて黒いやんか、腹筋板チョコか!言われたら「腹黒って言われてるんかなぁ」てなるやんか」

「たとえ要素を色としてとらえる、と」

「そうや。これは鍛えてようが鍛えてまいが言葉の意味考えたらそうなるやん」

「でもホワイトチョコかもしれへんやん」

「はぁ!?板チョコ言われて、ホワイトチョコ浮かぶ!?浮かばへんわそんなもん、アンケート取ってこいよ」

「アンケートて、そんな大袈裟な」

「お前が言うたんやぞ?板チョコ言われたらホワイトチョコや思うて!アンケート取ってこいよお前が間違ってるてわかるから!普通はそうはならんて!」

「あーもうわかったて」

「いやわかってない!ほなお前、カメラ回しながら聞いてこい!「渋谷のバカ100人に聞きました」してこい早よー!」

「お前いまもの凄いこと言うたで。怖いわおまえ。わかったて。板チョコ言われたら普通は黒いほうのチョコやと思います、これでええやろ」

「やっとわかったみたいやな」

「大分前からわかった言うてるけど」

「ほんでや、腹筋板チョコ言われたら腹黒さ指摘されてる説立証や」

「いや色のたとえやったらそのまんま日焼け具合なんちゃうの、ボディビルダーの人ら大抵日焼けしてるし」

「ん?」

「だから、板チョコの色のたとえやったとしても、それは日焼けした肌の色のことなんちゃうの?」

「……ボディビルの大会で日焼けのこと言うてどないすんねん!!!」

「……いやそれお前やん。そもそもお前が板チョコのたとえは色の話や言い始めたんやろ!っていうか「腹黒い」いうのもたとえやん、そのたとえわかって板チョコだけわからんておかしいやろ、わかってて難癖つけてるやん、一番腹黒いのはお前やんけ」

「はっはっはー、まあ、このように私の好感度が上がったところでお開きにしましょうか!」

「好感度上がってるわけないやろ、ええかげんにせえ」