暇つぶしストライク
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暇つぶし小説3

社長「いや~今日は危なかったな。ナナホシ」
7「お疲れさまです…社長」
このカジノの社長だ
少し短気で酒を飲むとよくからんでくるが、明るく気さくで皆の信頼もあつい人情のある男だ
どうも僕はこの人が苦手だ
7「はは…まぁ、実際【やっ】てますからね。いつバレるかひやひやですよ」
社長「よく言うぜ、あの時も汗一つかいてなかったくせによ。お前のポーカーフェイスにゃ頭が下がるぜ」
7「それじゃ…僕はこれで」
社長「あっ、ちょい待て」
僕が振り返ると社長の右手がいつものサインを送る。
またキャバクラか…
社長のキャバ通いは趣味&部下とのスキンシップみたいなもので、他人とは一線を置く僕との距離を縮めたいみたいなのだが…それが僕が社長の苦手な理由の一つだろう
社長「…で、いくのか?」
社長の蔓延の笑みは苛立ちの合図だ。
つーか断ったら給料下げられそうなのでここは…
7「オゴリなら」
きっとこれが最良の選択だろう

暇つぶし小説2

7「クラブの9です」
客2「あ~あ、まけちゃった。ディーラーさん強いね…」
7「いえいえ、たまたまですよ。負ける時だって勿論あります。確実な勝負なんてありえませんよ」
客2「あるじゃん…一つだけ」
7「…といいますと?」
客2「イ・カ・サ・マ」
皆「・・・」
会場一体が静かになり、疑問の目は僕を貫く
7「・・・」
客1「そういや、今日買ってる奴って…いたか?」
客3「…どうだろ?だれかクラブの9賭けたヤツいるか~?」
客4「クラブの9…?」
客の眼差しは疑問から不満に変わり、罵声も出てきた
客2「おいおい、どーなんよ。さっきから黙ってさー否定しないの?」
客1「否定しないって事は…なぁ」
客3「ああ。」
客4「…クラブの9」
7「…」
会場全体がまるで裁判所の様になり、まるで死刑宣告前の被告の気分だ。
客2「おい!?どーなんだよ!!!さっさと答え…」
客4「当たったーーーーーっ」
はりつめた空気が一気に和らぎ、疑問の視線が驚きの声に変わる。
客1「えっ?つー事はアンタの総どり?」
客4「いや~わりぃな。皆の衆、儲けさせてもらったわ」
7「おめでとうございます」
僕が拍手をしたら皆も拍手を始める。
さっきの疑問の眼差しといい、どうしてこう猿の様に真似をするのだろうか?
仲間意識、その場の空気などに左右され簡単に流される。
だからこそ、【騙される】のだ
そう、僕はイカサマをしていた。
そして客が疑いを持った時に客に一人、サクラを入れて動いてくれるのを待った。
勿論サクラは客4だ。
客2は顔を真っ赤にして急ぎ足で逃げていく
まぁ、あれだけ自信満々に叫んだんだ
恥ずかしさともどかしさで3日は家から出られないくらいの傷を心に負ったに違いない。
可哀想に…
君は何も間違っていないのに…
真実という物はこうも簡単にねじふさげられるんだ

暇つぶし小説1

イカレて病まない東凶CITY
金とゴミで今にもパンクしそうなこの街は…その醜い腹をおおい隠す様に赤黒い煙を吐き続ける

金、富、名誉
それぞれの欲が人を動かし、人を殺す
そんな欲を動かしている僕は…一番罪深き人間なのかもしれない

5月11日、雨

今まで信じてきた天気予報士に裏切られて、パンツの中までグッショリ濡れている。
今日のテンションは最悪だ…
はじめまして、皆さん。
僕の名前はナナホシ
蠍座の男でO型、好きな食べ物はうまい棒で趣味はお菓子作りです。
さて、ここは新宿火武器街一丁目
この街には今日も性懲りもなく人々が集う

夢、希望、願い
来る者全員そんな物のために全てを賭けた脳みそ腐ったチャレンジャー
そして僕の仕事は…そんな夢をうち砕く事だ

ナナホシ【以後7】「ハートの4です。」
客1「うわぁーまた親の総どりかよ…あ~、五倍でやめときゃ良かったわ…」
客2「ディーラーさん、次はじめて~」
7「かしこまりました」