マニアックなトピックスですので

馬に興味のない人はスルーしてね。

 

南島からはるばるやってきたLioくん。

セリで売られて次の段階に入りました。

 

Lioくん、現在ブレーキング中です。

ブレーキングとは初期の調教のことです。

馬具を体につけるところから

カートをつけて人が乗って操縦するまでの過程です。

乗馬や競馬なら鞍をつけて人が乗ってある程度

人間の命令で動くとこまでですね。

 

リオ君はもともと筋肉質でムチムチな男子でした。

サイズは他のイヤーリングよりも確実にでかい。

今現在はコルト(タマツキ男の子)ですので

タマがついたままだと

どんどん成長してしまう可能性が高いです。

コルトっ気がまだないのでラッキーかな。

コルティになると、女子の臭いに過敏に反応したりして

制御不能になることやアクシデントの可能性を考え

タマタマをとってしまうんです。

コルトっ気はなくともホルモンの関係で

成長が促進されます。

100パーセントではないのですが、

男性ホルモンの残る状態では羊なんかも

より大きくなるケースが多いんですよ。

で、相手が馬となると。

体が大きくなって力がついても

脳みそが子供だとちょっと危険要素が出てきますね。

 

日本の競馬だとできるだけタマをつけたままにしたいと

いうケースが多いのかもしれませんが、

ニュージーランドってあっさりタマタマとっちゃう

パターンがけっこうありますね。

いずれもトレーナーさんや馬主さんの意向によりけり。

そんなわけで、リオ君はタマタマをとる可能性が

けっこう高い状態です。

 

さて。

ブレーキング中のリオ君。

 

一番最初はハーネスをつける練習。

ハーネスをつけたら長手綱で歩く練習をします。

そしてホプルスをつける練習。

ホプルスは四肢につける馬具です。

その後、カートをつける。

 

こちらが初めてカートをつけた日の写真。

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カートをつけると人が乗ることができますが、

最初のうちは車につけたジョガーでリードします。

写真上のメッセージにも書いてありますが、

「グッドペイサーだよ」

「彼自身で走らせるのもすぐだよ」とあります。

これはジョガーから外して独自走行をさせるのが

もうすぐだってことですね。

 

そして、私が見学に行ったブレーキング3週目は

すでに一人でカートで走っていましたよ。

image

 

リズムよく足を出せる子で

なかなかよさそうな気配が漂っています。

この時点で苦労する馬も多い中、

リオはかなり順調と言っていいでしょう。

 

ハミを嫌がったりいたずらする感じもなく

しっかりと噛んでいます。

口むきは、操縦者とのコンタクトをとるうえで

重要な箇所になります。

乗馬だと座骨、下肢、騎乗者のバランス、口など

いろんなところでコンタクトを取りますが

ハーネスホースだと口と長手綱が触れている部分だけです。

 

image

 

ブレーカーいわく

「次週からGPと一緒に走らせるよ」と。

GPとはギャロップペースメーカーのことです。

誘導馬のようなもんかな。

 

馬って併せてしまうと興奮したりするのよね。

最初にそれをやってしまうと

興奮癖がついたりもするから

ある程度慣れさせてからGPと走らせると言っていました。

同時期に入厩している子は最初からGPと走ったそうです。

馬の性格はみな違いますから臆病な子には

お友達として誘導場がいたほうが

いいという判断だったのでしょうが

やはり興奮してしまったとも言っていました。

百戦錬磨のブレーカーなので

状況によって調教方法は常に変えてくれます。

 

調教後、歩く姿を見ましたが

体の温まった後のリオは

なんとも優雅に伸び伸びと体を使ってました。

この歩き方セリで見てたらすぐに購入候補に入るわ!と

思えたくらい良い動きでしたよ。

 

ところで、

グランドワーカーの私が気になることがあります。

「馬具をつけるときや、体を洗うときは

やんちゃしない?」

この質問に対して「悪くないよ」と。

その答えと裏腹に、

後ろ足の癖がちょっと悪いのも見ちゃったけどね。

苦笑。

まあ、あれくらいなら矯正可能かな。

 

そんなわけで、

リオ君のブレーキング状況でした。

 

 

 

 

 

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