私のパートナー、ピーターは

足が一本ありません。

とはいえ、足がなくてもたいていのことはできます。

そこいらの足が2本ある人より

ずっといろんなことができるんじゃないかしら。

ちなみにまだ義足がなかったころ、

手押しの草刈り機も使っていたらしいよ。

手すりにつかまってケンケンする要領でできるので

ピーターにとってはなんてことない作業だったそうです。

 

普段は義足を使っているのですが、

それは仕事の時とか、出かけるときね。

家の中ではほとんど車いすを使っています。

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この車いすは10年以上使い続けました。

アームもボロボロ、フレームもあちこちゆがみが出てて

ブレーキのストッパーも利きが悪かったし

よく後ろにひっくり返るなんてこともありました。

 

通常の生活をしていれば後ろにひっくり返るなんて

考えれないんだけど

ピーターの場合はちょっとした段差も

がんがん車いすで乗り越えようとするので

ひっくり返ったりするのよ。

タイヤも溝がなくなって交換したり

空気を入れたりしてたのですが

私が砂利道をこの車いすで動くとすべって前に進めないほど。

(そもそも、砂利道を車いすで動くのも無謀ww)

 

去年、ACCの関係の方が来て

ピーターの体に合った車いすを作り直してくれると

採寸をしていきました。

 

今年になってからやってきた車いす。

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クッションとかとっても特別感があると思わない?

 

なんだか豪華な車いすに見えるけれど

ピーターはいくつか不満点があるらしい。

 

前輪が小さすぎてドアの溝にはまるとか

ブレーキのレバーの位置が遠いとか。

 

私がもし、後ろから車いす介助をすると

このブレーキの位置はちょっと遠いんですよ。

車いすは使用者のほか、介助者のことも考えないとね。

 

前輪が小さいってのはかなりネックです。

ピーターのように行動範囲が広い人は。

だって、どこでもコンクリートフロアってわけじゃないでしょ。

普通の家には溝(ドア)もあるし段差だってある。

それを乗り越えたりするときに大きな車輪のほうがいいそうです。

 

試しに私が乗ってみたら何ら問題がありません。

2センチ以内の段差は軽く乗り越えれます。

それはね、私の車いす操縦は腕しか使っていないから。

ピーターは腕も使うけれど足も使って移動するの。

俊敏、小回りの動きをするので

前輪が進行方向に向く前に段差でスタックする。

 

そしてなぜかもう一台。

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クッションは古い車いすのを使ってますが

他は新品。

こちらには後方転倒防止の車輪がついていました。

段差を乗り越えるとき、前方も後方も使うので

この転倒防止車輪はその妨げになるとのこと。

ブレーキの位置も低すぎるみたい。

 

ACCの人が双方使ってみて

問題点を挙げてほしいってことで

我が家には車いすが3台あるのよ、今。。。

 

足がない人や、足が動かない人って

車いすに座っている時間が長いですよね。

だから少しでも座り心地や使い勝手のよいものを使いたい。

ニュージーランドの行政(?)って

こういうケアが素晴らしいと思います。

 

義足も、かなりマシーンな見かけで高性能なもの。

この義足一本で安い地域の家が買える値段なんですよ。

ただし、ウォータープルーフではないので

海に行くときようにシンプルな義足も持っています。

すべて無料支給されたものですよ。

行政様様です。

 

にもかかわらず、最近ピーターは6キロ体重が落ち

ソケットサイズが合わなくなっているの。

歩くたびに義足が滑り落ちるという不便な状況。

ソケットの中で穿くソックスなんか3枚重ね!

暑いのにねえ。。。

これもすでにリムセンター(義足センター)での

足の型どりは終わっています。

新しいソケットができるのはもうすぐでしょう。

 

ニュージーランドってなんでも遅れていて

ちっと思う部分があるように感じるんだけど

実は、しっかりしていると思いますよ。

特に我が家はACCの恩恵を受けているのでね。

 

ちなみにうちから車で8分ほどのところに

車いす男性が住んでいるのですが

彼の場合は下半身が動かないし感覚がないらしく

クリスマス前から褥瘡がひどくなって入院していました。

褥瘡(じょくそう)ってね

寝たきりのひととかがなる床ずれのことです。

車いすに座っててお尻?背中?の褥瘡だったみたい。

訪問の看護婦さんは来ていたんだけど

本人が痛がらないから気づかなかったのかもね。

ピーターの車いすのクッションと同様品を使っていたら

じょくそう防げたかしら。。。?

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