うちのキッチンには、カウンターを付けてもらいました。朝食や一人晩御飯はここで食べることが多いです。最初は、カウンターがあるから、テーブルは当分なくても平気かな〜と思ってました(笑)最初の樹輪舎さんのご提案では全てオークの同じ素材で作るお話を受けたのです。何故か、なんだか、しっくりこなくて、ずーっと悩んでいました。同じ素材で均一になるし、全て同じであるのは、確かに揃って美しいけど、全て同じってどうなんだろう。私の感覚がおかしいのかなぁ?ここでも私の疑問は膨らみました。色んな建築雑誌を見ていても、色んなお宅を見せていただいたりしましたが、結論は出ません。東京の家を作った時にも、作った空間にいきなり古い家具を入れるとあれれっ?思ってたのと違なぁ〜と思った経験がありました。頭をグルグル考えがまとまらず、打ち合わせで、サンプルの板も少しだけいただき、結論が出ないまま東京持ち帰ることにしました。

それから、ほどなくして有名な建築家が制作した木製の大きな船に母親と乗る事になりました。その船内が水に触れない所の室内は、ほぼムクの材木で作られた素晴らしいものでした。しかも、桜、楓、檜、欅といった素材がバラバラだけど、国産の材木がふんだんに使われた船でした。それを見た時に、「これだ!」と思いました。やはり、揃っていない方が、他のマテリアル、たとえは、金属、タイル、ガラスなどと組み合わせても違和感がなくマッチして自然な感じです。

この船は、デッキ、腰掛ける所、窓枠、日差し全て違う素材になっています。

その後の打ち合わせで、八十原さんに、カウンターの部分とカウンターの境目の素材をわざと変えて欲しいと話しました。私の斬新なリクエストに、少し彼は抵抗があるようでした。だけど施主のリクエスト通り家具が出来上がり、最後に設置された時には、彼から「これはこれで、いいですね!」という感想をいただく事になりました。揃い過ぎない緩さがいいんです。なので他の家電や家具や椅子を選ぶ時にも、何を組み合わせてもすんなり溶け込んでくれるんですよね。バタフライテーブルが安くて見つかったので、残りの予算でカウンターの椅子を購入しました。


カウンターのスツールは、座面がペーパーコードのデンマークのJ.L.モラーを選んだのですが、わざとに全て素材違いのバラバラで組み合わせてみました。家具屋の方も私がバラバラに1脚づつ買ったのをビックリされていましたが、納品にいらした時に「おーバラバラなのが、いいんですね!」と言ってくださいました。この色違いの椅子の組み合わせも、とても気に入っています。しかし、たまたま3色在庫が有ったのもとてもラッキーでした❤︎嬉しいなぁ〜


バラバラにでもまとまるのは、全てナチュラルな無垢の素材だからですね❗️うん、うん。




今考えると、庭に出る引き戸は大工さんがまた違う素材で作るし、床はタイルだし、押し入れは濃い飴色の古材の引き戸なので、やはりキッチンも素材が少しづつ違う方が、しっくり溶け込んでいる気がします。


木によって強度も違うから、大変めんどくさいリクエストだったかもしれません💦だけど、お家作りは、1つ、1つ、いろんなものが選択の連続だから、やはり納得行くまで、考えて、話をして、作業してくださる職人の方が、どれだけ親身になってくれるかだなぁ〜とつくづく思いました。本当に感謝です。