うわさのたびびとがジムにのりこんできた!
うわさのたびびとがはなしかけてきた!

 私のことを指さして高らかな声で話しかけてきました
「私と勝負しなさいジムリーダー!」
…この女の人か
こないだうちのスクールの双子ちゃんを襲おうとした人ね
こんな人の挑戦…受けていいのかしら、ポケモンリーグ的に
「あなた、双子ちゃんにちょっかい出そうとした人でしょ」
単刀直入に聞いてみるわ
「ちょっかいって何よ!
私は勝負を受けて、ポケモンを普通にくりだしたら叫ばれたのよ!濡れ衣よ!」
どういう風に、どういう感じにポケモンを出すだけで大声を出されるのでしょうか
わけがわかりませんわ
「わかりました、勝負は受けますから、かかってらっしゃい」
そう言った瞬間に彼女は意気揚々とモンスターボールを投げました

「咲き誇れ!私の従順なる僕!」
「虚飾を司るポケモン、イーブイの進化系の一体、シャワーズ!」
「8つの枢要罪を身に纏うポケモンの一体、この勝負その力で存分に舞い踊りなさい!」

「イヤ、それですわ!叫ばれた原因」
思わず突っ込んでしまいましたわ
「え?駄目?」
イヤ駄目でしょう
「そんなのちっちゃい子に言ったら→なに言ってるのこの人怖い誰かに助けを求めなきゃ…ってなるに決まってますわよ」
「大人の人なら大丈夫??????」
「いえ、ドン引きです」
ずーん…というSEでも流れたかのように彼女はへこたれていきました
ご主人様どうしたんだろう…オロオロ…といった感じにシャワーズが寄り添います
なにかかわいそうになってまいりました
「ポケモントレーナーってかっこいいこと言わないといけないと思って一生懸命考えたのに…」
今にも泣き崩れそうです
私もポケモンを出すとしましょう
「さあ出てきなさい、私の信愛なる下僕!」
「堅き絆の力、そしてその硬き力を解き放しなさい!ノズパス!」
「8つの枢要罪を司るポケモン達を扱うあなた
どんなふうにたたかうのか、わたくしにおしえてくださるかしら?」


「…ふ…ふふ、行くよ!シャワーズ!!力を存分にふるいたたせなさい!!」

しょうがないから、付き合ってあげますわ
これは面白い人が現れましたわね
ふたごちゃんのナオとルミが
しょうぶをしかけてきた!
ナオとルミは
ハスボーとタネボーをくりだした!

「さあ勝負です、お姉ちゃん!」
「勝負するです、お姉ちゃん!」
新人トレーナーのポケモン捕獲を手伝ったり
怪しい変な人が怪しいメガネの人を襲っていたため、心優しい私は助けたりと
旅も好調といったところ
可愛い可愛い子が勝負をしかけてきた
「本当に私と勝負するの?後悔するわよ」
正直なところ数時間歩きっぱなしで疲れてきていた
できることなら避けたい
「目が合ったら勝負!常識です!」
「常識だから勝負です!」
言っても聞いてくれなさそーだなー…と渋々勝負を了承した
 「私と勝負したこと…後悔するわよ」
仕方がないわね、相手してあげるわよ
そう思うと私は2つのモンスターボールを投げた
そして、ポーズを決める
「出でよ!私の従順なる僕。」
「右翼に召喚されるは強欲を司るイーブイの進化系、ブラッキー」
「左翼に召喚されるは色欲を司るイーブイの進化系、エーフィ」
「8つの枢要罪を身に纏うその代表の1対、このフィールドを縦横無尽に暴れ廻るがいい!!」

決まった、完全に決まった
これであの子達は私を尊敬の眼で見ることであろう
と思ったのも一瞬だった
「ひそひそ…ひそひそ…」
「怖い、このお姉ちゃん怖い…」

ひそひそと二人で話すのも束の間
「おまわりさーん!!!!!変な人ですぅ!!!!!!」
「捕まえてください!!!!変なんですぅ!!!!!!」

大声をあげ、助けを求め始めた
尊敬ではなく、ドン引きの眼で見られたのであった、しかもこの二人以外の周りの人にも
てか、え、あ、ちょ、やめてえええええええええええええ


旅に出て1日目で警察に職務質問される人間がいた
というか、私だった