四月の雨が上がり、
水たまりには
陽が差し込んでキラキラと輝いている
伸びきった前髪が邪魔をして
かけがえのないものを
見落としてしまうところだった
もう
あれからどれくらい太陽が昇ったんだろう
見慣れたはずの町の風景は
少しずつ形を変えて目の前にたちはだかる
俺はこの現代に
変わるもんかと虚勢を張り
また1人取り残された
しおれたタバコと缶コーヒーを片手に
気取って歩きながら変わりゆく時代の流れを
横目見ながら歩く
愚鈍で、それでいて貴重な
そんな光景を笑ってくれる人達と共に
生きていきたいと思う