今日の生き物名言
The only creatures that are evolved enough to convery pure love are dogs and infants.
純粋な愛を伝えられるほど進化した生物は、犬と幼児だけだ。
ジャック・スパロウ(パイレーツ・オブ・カリビアン)
この映画は、不思議なきっかけで作りだされたのですが、それ自体がメッセージなんです。
監督の飯田基晴さんは、ある日見知らぬお婆さんに「費用は出すので、動物の命の大切さを伝える映画を作って欲しい。」と、突然声をかけられます。
そのお婆さんは、捨て猫の保護活他動を長年されてきた方で、自分は年老いてしまったので、自由になるお金を最後に動物の為に使いたいと、映画の作製を思いついたそうです。
愛護活動家でも専門家でもない飯田さんが、犬や猫の実情を知っていく過程が、柔らかな映像と静かな対話で綴られていきます。
行政機関で殺処分を待つ犬猫、愛護団体に保護されている子たち、多頭飼育放棄の現場、20年一日も欠かさずに。多摩川に住む野良猫のケアをし続ける夫婦、それらにまつわる人々、そして犬の愛護先進国といわれるイギリスの実情や、日本での戦時中の動物たち。
悲惨な映像が続く映画ではなく、小さいけれどしっかりとした希望も見ることができます。
数年前にマスコミで大騒ぎになった「崖っぷち犬」
その犬には、十数名の里親希望者が集まりました。でも、その犬とそっくりの姉妹犬には、誰一人里親希望者はいません。
まるで映画スターでも追いかけるように群がるマスコミの横で、まったく違うドラマも進行していたのです。
自分たちのお年玉を出し合って捨て犬の世話をして、里親さがしをしていた小学生の姿です。
私たち大人の未熟さを、この子たちがカバーしてくれたのだと胸が熱くなりました。
そして、生死だけでなく、犬に対する思いやりを教えてくれた画面に「シロエモン」と言う犬がいました。
愛護団体から一度譲渡されたけど、扱い辛さを理由に出戻って来た犬です。
人間が好きで飛びついたり、走り回ったりして大喜びする姿がユーモラスで、思わず笑ってしまうのですが、人間社会で生きていくには、問題です。
そこで、それを改善すべく、しつけの訓練が始まります。
当初は、チョークチェーンと体罰を使ったトレーニングでした。一日も早く「良い子」になって欲しいので、厳しくても仕方ない、犬が悲しそうでも仕方ない。そんな画面が映し出されます。
でも、一時「良い子」になったように見えた「シロエモン」ですが、そのチョークチェーンをはずした途端に、前の「悪い子のシロエモン」に戻ってしまいます。
しばらくして映し出された「シロエモン」は、体罰を使わないトレーニングによって、生き生きとした表情で「良い子」になっている姿でした。
犬が人間社会で生きていく為には、しつけをするのは当然です。でも、「良い子」と引き換えに「痛みや恐怖」を感じさせる方法は、フェアではないと思うのです。
「痛みや恐怖」の代わりに「人間への信頼と愛」を得られる方法を、私たちは選ぶこともできるのですから。
押し付けがましくもなく、声高でないからこそ、心に染みわたる映画でした。














