ランキング参加中に付き、お手数ですが、まずは こちらをクリックおながいします。
(ω;)

 
スンマヘン。これも昨年更新をサボっていた頃のお話です。


大型アドベンチャーツアラーの魅力の1つに、大きな積載性があります。タイガーの
場合、左右のパニアにトップケースを合わせると、その容量は97Lにもなります。

こいつは本当に便利で、普段からヘルメットはもちろん、カッパや外したGPS、更に
ちょっとした工具まで積んで置けるし、突然嫁さんに頼まれたお米だって買って帰
れます。


この積載量は私の場合、趣味の渓流釣りに出掛ける時に助かっています。

渓流釣りと言うのは案外荷物が多くて、竿、リールはもちろん、川の中を歩くウェー
ディングシューズ、カッパ、道具を入れるフィッシングベスト、ウェーダー(胴長)に
帽子、グローブ、釣果を入れる魚篭等々、中々嵩が張ります。

でも、タイガーなら心配ありません。その全てを飲み込んだ上、帰りに寄る温泉の入浴
セット
と着替えまで余裕で持って行けます。


昨年5月18日
釣行としては出発が少し遅くなってしまいましたが、名古屋高速から名神に入り、一宮
JCTで東海北陸道そして飛騨清美で飛騨清美道路と乗り継ぎ高山市内を抜け、




9時過ぎ、宮川水系の某渓流へ到着。邪魔にならない様、路肩にタイガーを停め
ライディングウエアから釣り師へと身支度を整えます。

ここまでの走行距離は約170キロですが、十分な動力性能で車の流れをリード出来、
高速で走行しても風は大きなスクリーンに遮られ殆ど気にもなりません。全然疲れない
んです。これもタイガーの魅力ですね。


今日はウエダの6.2ftロッドにツインパワー♯1000、ラインは大物に備え3lb、スプーンは
2.5gの金色を結びました。



藪を漕ぎ草に覆われた土手を滑らない様に慎重に下り、崖伝いに掛けられた
鉄板の上を岩に巻かれた鎖に掴まりながら歩きポイントに入ります。

下には雪解けで水量を増した川が音を立てて流れています。



幸い先行者は居ない様で、川岸の砂の上に新しい足跡は見当たりません。


ルアーを上流に向って投げ、川下まで流れに任せて泳がせた後、歩く様な速度で
ゆっくりとリールを巻き、大きな沈み石の際を通った瞬間、偏光グラスを通して黒い影が
水中で金色に輝くルアーに襲い掛かるのが見えました。


ググっと竿先に魚の重さが乗り、間髪を入れずに合わせるとグングンと流れに乗って逃れ
様とする魚の動きを感じます。


しかしこの引きでは、そう大きくはありませんね。

私は川岸に膝を着くとロッドを立て、ジャンプする魚を竿であしらいながら背中に下げたネット
に寄せて掬い上げました。




初の獲物は20センチほどのイワナでした。でも、まぁ、1投目からヒットとは幸先が良いです。



更に上流へと釣り上がり



数匹を追釣したところでお昼にします。




お昼はザックからバーナーを取り出し、コッフェルでお湯を沸かして作ったインスタント味噌
汁とコンビニのおにぎりです。

や、や、や山でた、た食べるお、おにぎりは、な、な、な、なんで美味しいのかなやっぱり。

と思わず芦屋雁之助になってみます。


しかし、こうして座って居ると川の流れる音と鳥の声以外何も聞こえません。おそらく周囲数
キロ以内に人は居ないでしょう。

そう考えると、すこし怖い気もしますが、何とも贅沢な時間です。

渓流釣りをしていると、川岸の柔らかい砂の上に様々な動物の足跡と見掛ける事は珍しく
ないですし、ふと気付くと数メートル先から日本カモシカがこちらを見詰めていた事もあり
ました。

私はゴミを片づけ釣りを再開します。

渓から上がる場所まではもう少しです。でもここからがこの日の本番でした。

上流からの流れが複雑に分かれ、細く速い流れが小さな滝にっなって淵に落ち込み、
そこで生まれた泡がゆっくりとした淵の流れに乗って下流に下って行くポイントにそいつ
は隠れていました。

私は足場に注意しながら滝の上に来ると、魚の視界に入らない様、腰を低くして
淵の先にスプーンをキャストし、十分に沈めてからデッドスローでリトリーブを始めます。

数回リール巻いた所でガクッっと引ったくる様なアタリがあり、竿先が水面に引き込まれます。

こ、これは大きいみやぁ~

私は今まで経験した事の無い強い引きに軽くパニクリますが、魚に主導権を渡さない様
竿を立てて応戦します。

数メートル下の川底でヒラを打つ魚体がギラリと光りました。やはり大物です!

私は興奮で心臓をバクバクさせながら、ただただルアーのフックか外れない事を祈りました。


やがて力尽きた魚は水面に横たわり口を大きく開けてエラを開いています....

そして震える手でランディングネットに収めたのがコイツです。36.5センチのイワナでした。

キズひとつ無い美しいメスです。きっとこの淵の主に違いありません。



以前、私の渓流釣りの師匠は君が尺に出会うには10年は掛かるよ鼻の穴を大きく
膨らませてそう言いましたが、わずか2年で2匹目の尺超えゲットです


才能とは恐ろしい物です。私は今日超えてはいけない壁を越えてしまったのでは
無いでしょうか?ねぇ、師匠、どう思います?あははははははははは

まぁ、いいか、あまり言うとアレだし.....

少し早いですが、十分な釣果に満足した私はフィッシングベストから取り出したナイフで魚の
エラと腸を処理し、魚籠に収めると土手を登り県道に出てタイガーを停めた位置まで戻りました。




帰りは高山からせせらぎ街道に入り、名宝温泉でひと風呂浴び、サッパリして軽くワインデ
ィングを流し陽が落ちる頃、無事帰宅しました。

大イワナはムニエルにして夕餉の食卓に乗せ、一日遊んで来た私に何か言いたそうな
嫁の腹に収まりました。私も少し頂きましたが脂がのって旨かったです。

車で出掛ければただの釣りで、夕方の渋滞にはまって帰ってから魚を料理する気力も
残っていませんが、タイガーならその道中も楽しませてくれます。もちろん天気さえ良け
ればの話ですが....