今シーズン最初の渓流釣りに行って来ました。
深夜現地に着きコンビニで買った飛騨の地酒久寿玉のワンカップをあおり、車の荷台に
銀マットを敷いて、シュラフに包まり夜明けまで短い眠りにつきます。同行のR師匠とSさん
もそれぞれ隣に止めた車で眠っています。
Sさんは都下の方で松本から安房トンネルを通ってお出でになり、R師匠と私は東海北陸道の
ひるがのSAで待合せ、高速料金が割引になる12時を待ってやって来ました。
午前4時、熟睡とまではいきませんが少しは眠れました。夜明けと同時に釣り開始です。
入渓するのは国道に沿って流れる宮川水系の川ですが、二手に別れR師匠とSさんは
少し上流に、私は下流の某橋から堤を歩いて入れる場所を探します。
タックルは今はなき UFM ウエダのストリームスピンSS-62EXLに3lbのラインを巻いた
ステラ♯1000、ルアーは師匠の教え通り2~2.5グラムほどのスプーンを用意して来ました。
川は雪代のせいで水量が多く、流れも速そうです。河原にはネコヤナギが花を咲かせ、
ようやく雪が消えた山里に春が到来した事を知らせています。
魚を驚かせ無い様、慎重にウェーディングし、スプーンを投げながら川上に向け釣り上がって
行きます。水位は膝から場所によって腰くらい有り、ウェーダーを通して雪解け水の冷たさが
伝わって来ますが、我慢出来ないほどではありません。
足元にはふきのとうがたくさん出ています。
対岸の緩やかな流れに向け2.4グラムのピンクを投げ、リトリーブを始めた直後にググっと今日
最初のヒット、竿を立て魚を寄せますがスプーンを咥えたイワナの姿が見えた所でふっと、竿先
から生き物の気配が消えてしまいました。残念、針掛りが浅かったみたいです。
その直後24センチほどのイワナを釣り上げテンションが上がりますが後が続きません。
途中、何ヶ所か深くてウェストハイのウェーダーでは通れない場所もあり、崖をよじ登り、
藪をこいでポイントに入りますが、やはりチェイスはありません。
そしてR師匠がまぼろしの淵と呼ぶいつも大物が潜む場所でシンキングさせたスプーンを
引いてすぐゴツンとアタリがありました。私は反射的に合わせを入れリールを巻きます。
グングンっと竿先に魚の動きが伝わり水面下で抵抗し、ひらを打つイワナの姿が見えました。
大きい...間違い無く尺は超える大物です。
尺を釣ってにゃ~男はよ~二流だみゃ~....頭の中にR師匠の言葉が響きます....
これでオレも一流の仲間入りだ....私はそう心の中で呟き、膝をついて竿先を上げ魚を寄せると
フィッシングベストの背中に付けたネットを構えました。
しかし、その時何の拍子か手の届く所まで寄せた人生初の尺イワナの口から突然フックが外れ、
魚は私にアッカンベーをすると深い淵の底へと消えてしまいました....
ア、アベシ....私は言葉にならない声をあげ暫く呆然となった事は言うまでもありまへん....
結局、その後も追釣は無く、この日は先程の24センチ1尾の釣果となりました。
でも、まぁ、いいさ。今シーズン最初の釣りで美しい渓魚に出会え、逃げられたとは言え
大物の引きを堪能したんですから...
入渓地点から2キロほど離れた場所で川から上がり長閑な田舎道を車にむけ、てくてくと
歩きます。
マンホールの蓋に描かれているのはライチョウでしょうか、竜鉄也の歌にも出て来た
もんね。
道路脇のお地蔵さんに今日の無事と釣果に感謝の手を合わせ、ついでにあの二人が
ボウズで有る様お願いしておきます。このお地蔵さんには元文五年の紀年銘が彫って
ありましたから270年以上ここに立っておられるようです。
こちらがR師匠の釣果です。お地蔵さんへの願いも虚しく、尺上を頭に8尾....残念ながら同じ
時間同じ水系の川でこの差です。おそらく私が入った場所でもR師匠ならこれ位釣っていた事
でしょう....
あまりの腕の差に笑ってしまいますが、顔の白さでは私が勝っていると自分を慰めます。
Sさんもいいサイズのイワナを1尾釣っておられました。
さぁ、高山ラーメンを食べて冷えた身体を温めましょう。私は思い切ってチャーシューメンを
注文しました。だって、ただのラーメンと60円しか差が無いんです。何故だ!板倉ラーメン!
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