YC「お、起きたのか…」



「っ、はい。職務中、居眠りして、すみませんでした…」




YC「あ、あぁ…気を付けるように。」



「はい、すみません…」




YC「………」



「………」













…っ、とてつもなく気まずい。


それとも、私が考えすぎなのか…?




一人思考を巡らせていると、

社長は、片手にあるコンビニの袋の中から、ペットボトルを差し出してきた。



YC「ん。いつもの…」




それは、社長の言うとうり、私が好きなメーカーのミルクティーで、

小さく笑いながら私の手に乗せた。







「…知ってたんですね。」






YC「いつも見ていたからな。」






!!!!!!


心臓が出てくるかと思った…

この人は変なところだけストレートだから、気が気じゃない。




YC「…幸村」



「っ、はい!?」



YC「泣いたのか…?」



「えっ!?な、なんで知って…いや、泣いてないですけど…」


YC「嘘…」


「はい、嘘つきました。ごめんなさい」




しかし、「社長のことを考えすぎて泣きました」なんて言えるわけない。

この状況からの打開策を考えていると、






YC「少しだけ我慢して…」


「!!!!」




背中に感じた、社長のぬくもりに本日何度目かの驚き。

次こそ心臓が飛び出てしまう。




「社長…?」



腰に回った手が、ぎゅっと締まったと思いきや、首元に顔を埋める社長。






駄目だ…、心臓が持ちそうにない。


箍が外れそう…








YC「…ごめん」



そう言った社長は私の腕を引き寄せ、私の唇にそれを重ねた。











次に続く…










「ん、ふぁー…」



起き上れば、肩から落ちていくタオルケット。


それに、窓の向こうに広がるネオン。



そこで自分の失態に気づく。


「もう20時じゃないか…」


こんなところで居眠り…

何やってんだ、私…


こんな秘書に社長も呆れただろうなぁ。



広い社長室を見渡せば、社長のコートはなく、すでに帰ったことがわかる。

しかも、大量に積まれた仕事をすべて終わらせて…。


「やっぱりすごい…」


別に私なんかいなくても、彼は進んで行ける。



それなのに…







「…考えるのやだ。」



そうだ、私も帰ろう。


また、二人分の食事を作っちゃうけど、


寝る前に寂しくなっちゃうだろうけど、


彼の声を聞きたいと思うかもしれないけれど、



また明日、いつも通りの私でいられるように。








「社長、お疲れ様でした…」






それと、


タオルケット、ありがとうございました……。










そんな言葉を残して、ドアに向かった………が。



YC「っ、幸村?」


「うわっ!!」








悲しげなヒロインを演じさせてはもらえなかった。











次に続く…















「おはよございます…」



『うわ、幸村さん
目、リフォームされました?』



「後輩くん?無自覚に人を傷付けてるよ」


分かってるよ。
泣いたもんだからこんなになってしまった。
おまけに寝不足。






はぁー…
泣いたって、辛くたって
ここからは逃げられないのになぁ。




「失礼します。」



よし、仕事は仕事!
気にしないの、私!



「社長、おはようございます」




…………………ー。
よし、返事なし!





「社長、企画部の方から預かりました書類の確認をお願いします」


YC「ん。」


ーーーーーーーーーーーー


「報告書はこちらに置いておきます。」



YC「……」


ーーーーーーーーーーーー


「お昼、こちらに用意しておきます。」


YC「……」







駄目だ、挫けそう。
泣きたくなるのは何で?
反応が薄いから?
いや、そんなの前からじゃないか。

じゃあ、


好きだから?



いや、そんなはずない。





「んー…わかんないよ」





いつの間にか社長室に射し込んだ夕日が滲んで見えた。






ー後輩くん sideー


『失礼しまー「しっ!」




『え?すみません。

あ!幸村さん、居眠り!』






YC「…寝不足だったらしい。
見逃してあげて。」


『…あ、はい。』



YC「そこのタオルケット、取って」


『はい。』



YC「ありがとう
書類なら僕が受けとるよ」



『あ、お願いします。



しゃ、社長?』



YC「…ん?」



『幸村さんの目が酷いのは、社長が原因ですか?』





社長は考えながら、幸村さんの頬に残る涙のあとをなぞり、苦しそうに笑った。





YC「…そうかもしれない。」



そう言った社長の瞳が泣いているように見えた。

そして、小さな身体にゆっくりとタオルケットを掛け、振り返った。







YC「…さ、仕事に戻ろう。」

『はい…失礼しました』




去り際に見えた、幸村さんの頭を撫でる社長は愛しそうに見つめていた。






『俺の入る隙はないみたいっすね。』


勿論、独り言です。




次に続く...










よし、出来た。
完璧な夕飯が。




「…社長、ご飯食べたかな……」







抱きしめられる状況に耐えられなかった私は
社長という上司を突飛ばした挙げ句
職場から飛び出してきた。

社長の家に行く事も出来ず、まっすぐ自分の家に帰宅したが……







「…心配ですねー…」




いや、違う。
確かに心配だけど、

一人で食事をすることに"淋しい"と感じている私がいる。



「あー、たち悪いな、社長…」


こうやって、平凡な私の心を乱していくんだ。



ー……ー









「誰よ、こんなときに…」

ディスプレイも見ずに出てしまったもんだから
まさかの相手に驚く。








YC「…幸村」


「しゃ、社長!」

ヤバイ、ま、まず謝った方がいいよね?!





「社長、あの、今日は…勝手に飛び出…」






YC「幸村、……………悪かった。」




耳元で聞こえる、社長の声があまりに悲しげで
なんだか切なくなった。








YC「…もう、あのような事はしない。」




「え………っ…」





YC「…幸村、」



「はい…?」








YC「…ずっと君の事が好きだった。」



「っ!!!!」



生まれて初めて告白というものをされた。
免疫が無いため、今にも携帯片手に倒れそうになる。












YC「しかし、
この気持ちが距離を作ってしまうなら、隠すから
君に、気づかれないようにするから…






「っ……」







YC「幸村、どうか今までの通りでいて欲しい」



「社長…!」





YC「それだけだ。
また、明日。」



ーーーーーー…。









「社長、私だって…」

切れた電話にすがりついても、社長の声は帰ってこないのに。





あまりに切ない声で話すもんだから…




「泣けてくるじゃんー…」






次に続く...



あにょーん!
六花ですっ^^

皆さま、お元気ですか?
最近、小説を書き始めてから
ちょこちょこ見てくださる方が増えていくのを一人で喜んでいます!
ありがとうございます!

そして、ブログ開設当初から見てくださってる方も、ありがとうございます!


今日は早く上がりまして、お家で東方神起の 2nd LIVE TOUR 2007 Five in the black をお酒片手に観ています。
(小説のネタ集めも兼ねてますよ。)



いやー、格好いい
ユチョンが。(笑)

私、黒髪のユチョンがめっちゃ好きなんですよ。スーツも似合うし。
おまけに、ワックスでちょっといじってる所なんかヤバイっす。(笑)





はい、なんかすみません。
ユチョンの好きな仕草とか格好とか髪型とか
小説書いてると自然と妄想してるんで
怖いもんですよね。
流行りの壁ドンとかやって欲しいですもん。(笑)
あと、あれとか…あれとか………


あ、ここまでにしときます。
変態だと思われちゃうから。
(まだ変態じゃないよ!)





さ、DVD観て、小説描きます。
最後までお付き合いくださいね。






六花





『幸村さん、昨日の資料の確認しましたか?』


『幸村、社長に資料早く渡しといてねー』


『ゆっきー、誤字あるよー直してー』


『幸村さん、大丈夫ですか?』






幸村さん、幸村、幸、ゆき、ゆー…………











(…幸村、君のことが……)









「うゎーーーー!」


オフィス中に聞こえたであろう私の声に
目を丸くする社員の方々。
無理もない。急に叫び出すような人間がいたら私だって驚く。








『ゆ、幸村?大丈夫か?』


『遠吠えをする習性でもあったか?』


あぁ、完全に珍獣扱いだ。








「あ、すみません。
色々、考えていたら整理つかなくて。
つい叫んでしまいました。てへっ」


『あぁ、そうか。
俺もよくある……って馬鹿か。
集中しろ、集中!』


「すんません。」






あの、事故…いや、事件から1週間
社長は驚くように口数が増え、女性社員をさらに虜にした。

おまけに、時たま見せる笑顔は男性社員ですら圧巻のスマイルだそうだ。

様々な噂がたったが、秘書である私との噂は何処にもなかった。安心。


が、出張前日に残した彼の言葉は
私の日常生活を酷く乱す要因になった。



「どうすればいいんだー…」












YC「何が?」


「いや、いきなり無口な上司から告白されても
困り……」



ヤバイ。
この素敵な声の主は…








「しゃ、しゃしょー…」




YC「社長だ。車掌じゃない。」



「社長、お、お帰りなさいませ…っ」


YC「あぁ、ただいま。幸村」


「予定より早いですね、帰国ー…」





YC「あぁ、君に会いたくてね」







そう言って抱き締められた私は
冒頭の状況になったのである。








次回へ続く……















「ん…」

あ、朝だ。

いつもより頭が重いな…








YC「幸村、やっと起きたか。」



「あ、社長。おはようございます」


YC「あぁ、おはよう。」


社長は甘い笑みを浮かべ
私にマグカップを渡した。











………ん?

待て待て、待てよ。

なんだこの雰囲気ー…


甘過ぎやしないか…?
いや、そこじゃない。

なんだこの社長。


そう言えば…
昨晩、大きな事件があったような…













「…あ!!キスされた!!」


YC「っ幸村、き、君には、羞恥心というものが、無いのかっ」




いやいや、あんたからしといて
なんで恥ずかしがってんのよ。




「社長、何故あのような行動に…」



YC「…………」




「社長?」









社長は深く息をすると、
いつもの鋭く冷たい目でこう告げた。




YC「あれは事故だ。」














……いや、社長。

ありゃ、事件です。











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「社長ー、上がりましたけどー…」


うわぁー…。
すごい可愛いんですけどー…


ソファーで寝てしまった社長の寝顔は
普段絶対に見れるはずのない可愛さだった。




「社長…そんな顔、女性社員が見たらみんな落ちちゃいますよー…」

小声で言ったつもりが、
ばれないよう言ったつもりだったけど、




YC「―じゃあ、幸村も落ちたか?」



気づかれたー…。










「す、すみません!!
ちょっとした出来心で…」



YC「どうも思ってないのか?」


「はい!!
決して社長に対して特別な想いなどありません!!ホントーにすみませんでした!!」





YC「…………」



「―しゃ、社長?」







YC「幸村…君は鈍すぎる」




「……ん?」









次の瞬間、
気づいたときには身体は押し倒されてて、
社長の下敷きになってる私がいた。








「ぇっ…社長!?」




YC「……………」







ちょー至近距離で、見つめられて
目の前にあった赤い唇が私の口に重なった…






「…っ!!」








とにかくこの現状から打破しようと社長を押すけど、勝ち目があるわけがなく
ますます深くなるキスに酔わされるだけだった。







そんなんだから
愛しそうに、切なそうに見つめる社長の目にも気づかなかった。









次回に続く...


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さて、今日はパスタだ。


社長の家のキッチンはもう慣れたもので
多分、社長より知り尽くしている。

料理だって、飽きないよう勉強して
レパートリーを増やした。


まぁ…彼氏でもない人に作って
なにやってんだろうなんて思ったけど
私も独り暮らしだし、
自分の料理を食べてくれるなら超したことはない。







「社長、お風呂用意できましたから入ってくださいね」



YC「あぁ。」







とにかく彼の体調管理には力を入れなければ。
会社の存続にかかわる。









YC「幸村…」



「はい!?」





YC「雨が降っている」





「……………それがどうされました?」






YC「こんな時間だし
雨も降っていることだから


…………泊まっていけ。」
















「―はっ!?」



YC「なにか問題でも」



「えーとっ、」

いや、問題だらけよ!!
やっぱり今日の社長壊れてるよ
なんかおかしいと思ったんだよ。
早く気づけば良かった。
社長がこんなんだから雨が降ったんだよ。
ほら外見てみなよ、雨どころじゃないよ
嵐だよ、雷だよ。
あー、こんなことになるなら社長なんてほっておけばよかった。
私じゃ、対処しきれないよ…




YC「幸村、俺に構わず何でも言え
今は無礼講だ。」





えーーー!!!!
なにその笑顔!?
見たことないんですけど!!

てか、何でも言えって…
ホントにいいんですか!?
歳とか立場とか関係なくマシンガントークしますけど!?








YC「あぁ、雷が怖いのか?
大丈夫だ、俺が寝るまで側にいよう。
安心だろ?」




安心なんかできるかーーー!!!!!

貴方なんかが近くにいたら
寝れるもんも寝れんわ!!

っと、心のなかでつっこむ自分がいささか悲しい。





YC「そうと決まったところで、」


「…あ、いや決まってないですが」



YC「……俺と一緒じゃ不満か?」



「いえ、そう言うわけでは…」



YC「じゃあ、いいだろう。」



「といって…そう言うわけでは」




YC「とりあえず、シャワー浴びておいで」



「とりあえず…って」


YC「着替えは置いておく。」






社長に誘導され、バスルームに閉じ込められた私は仕方なくシャワーを浴びた。











YC「―――奈乃」








次回に続く...






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